イギリスの国民的SFドラマ『ドクター・フー』は、イギリスのみならず世界中で人気があります。日本の動画配信サービスなどでも観ることができるのですが、少し厄介なのが、どこから見るべきか、そしてどの順番で観るべきかです。
『ドクター・フー』にはスペシャル・エピソードが多くあり、スピンオフドラマの『秘密情報部トーチウッド』や『クラス―ねらわれたコールヒル高校ー』などもあるので、放送順が意外と複雑になっています。今回は、そんな『ドクター・フー』関連作品の順番をスピンオフドラマを含めて、すべて紹介します。
『ドクター・フー』とは
『ドクター・フー』は、1963年にイギリスBBCで放送が始まった国民的SFドラマです。1989年に一度終了した『ドクター・フー』ですが、2005年から新シリーズが始まりました。基本的に、私たちが観ることが出来るのは、この新シリーズになります。
『ドクター・フー』の最たる特徴の一つが、主人公であるドクターを演じる人が定期的に変わる点です。『007』シリーズとは異なり、「再生(regeneration)」という手法でこれを可能にしているのですが、詳しくはドラマ本編をご覧ください。
旧シリーズを含めて、現在までに13人の俳優がドクターを演じています(ウォー・ドクターなどを数に入れると、厳密にはもう少し多いですが)。新シリーズは、9代目のクリストファー・エクルストンから始まります。
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『ドクター・フー』には、いくつかのスピンオフ作品が存在します。そのうち、日本で観ることが出来るのは『秘密情報部トーチウッド』と『クラスーねらわれたコールヒル高校ー』の2つです。
『秘密情報部トーチウッド』(全4シーズン)は、本編に登場するキャプテン・ジャック・ハークネス率いる秘密組織トーチウッドの物語です。『ドクター・フー』が全世代向けであるのに対し、『秘密情報部トーチウッド』は大人向け作品になっています。『クラスーねらわれたコールヒル高校ー』(全1シーズン)は、コールヒル高校を舞台にしたスピンオフです。
『ドクター・フー』は、基本的に一話完結なので、どのシリーズ(英国ドラマはシーズンではなくシリーズと言う)から見始めても良いのですが、やはりシリーズ1から見ていくのが一番楽しめます。あるいは、シリーズ5とシリーズ11で仕切り直しのような形になっており、登場人物や制作陣が大きく変わっているので、ここから観ていくのもおすすめです。
スピンオフは、気になるものから観ていけば良いと思いますが、すべて順番通りに観ていくのが物語内の時系列にも合うのでベストです。
『ドクター・フー』及びスピンオフの順番
9代目クリストファー・エクルストン
『ドクター・フー』シリーズ1
10代目デイヴィッド・テナント
『ドクター・フー』シリーズ2
『秘密情報部トーチウッド』シリーズ1
『ドクター・フー』スペシャル「消えた花嫁」
『ドクター・フー』シリーズ3
『ドクター・フー』スペシャル「呪われた旅路」
『秘密情報部トーチウッド』シリーズ2
『ドクター・フー』シリーズ4
『ドクター・フー』スペシャル「もうひとりのドクター」「死の惑星」
『秘密情報部トーチウッド』シリーズ3
『ドクター・フー』スペシャル「火星の水」「時の終わり パート1 & 2」
11代目マット・スミス(ニュー・ジェネレーション)
『ドクター・フー』シリーズ5
『ドクター・フー』スペシャル「クリスマスイブ・キャロル」
『ドクター・フー』シリーズ6 エピソード1~7
『秘密情報部トーチウッド』シリーズ4
『ドクター・フー』シリーズ6 エピソード8~13
『ドクター・フー』スペシャル「クリスマスイブの奇跡」
『ドクター・フー』シリーズ7 エピソード1~5
『ドクター・フー』スペシャル「スノーメン」
『ドクター・フー』シリーズ7 エピソード6~13
『ドクター・フー』50周年記念「ドクターの日」「ドクターの時」
12代目ピーター・カパルディ(ネクスト・ジェネレーション)
『ドクター・フー』シリーズ8
『ドクター・フー』スペシャル「ラスト・クリスマス」
『ドクター・フー』シリーズ9
『ドクター・フー』スペシャル「リヴァー・ソングの夫」
『クラスーねらわれたコールヒル高校ー』シリーズ1
『ドクター・フー』スペシャル「帰ってきたドクター・ミステリオ」
『ドクター・フー』シリーズ10
『ドクター・フー』スペシャル「戦場と二人のドクター」
13代目ジョディ・ウィテカー(リボーン)
『ドクター・フー』シリーズ11
『ドクター・フー』シリーズ12
『ドクター・フー』スペシャル「Revolution of the Daleks」*
『ドクター・フー』シリーズ13(FLUX)*
*Revolution of the Daleks以降は日本未上陸。シリーズ13には「FLUX」という副題が付けられている。
注意点
現在の配信状況
2022年4月時点
Hulu:見放題で『ドクター・フー』S1~7, 11~12、『秘密情報部トーチウッド』S1~4
U-NEXT:見放題で『ドクター・フー』S1~10、『秘密情報部トーチウッド』S1
Amazon:有料配信で『ドクター・フー』S1~12、『秘密情報部トーチウッド』S1~4、見放題で『クラス』
DVDの方へ
現在までに『ドクター・フー』の新シリーズは、すべてDVD化されています。ただし、おそらくレンタルなどで見掛けるのは、もっぱらシリーズ5以降のものだと思います。DVDのタイトルで、「ニュー・ジェネレーション」は11代目マット・スミス=ドクターのS5~7、「ネクスト・ジェネレーション」は12代目ピーター・カパルディ=ドクターのS8~10、「リボーン」は13代目ジョディ・ウィテカー=ドクターのS11~になります。なお、これらのサブタイトルは日本独自のものです。
Huluの方へ
Huluでは、2022年3月をもって『ドクター・フー』S8~10および『クラス』の配信が終了しました。他のシーズンおよび『秘密情報部トーチウッド』は見放題配信中です。言い換えれば、12代目のピーター・カパルディだけはHuluで観ることができません。
視聴順は、Huluで並んでいる通りに順番に観ていけば大丈夫です。ただし、50周年スペシャルの「ドクターの日」と「ドクターの時」が別扱いになっているので、シリーズ7の後に忘れずに観てください。
U-NEXTの方へ
U-NEXTでは、『ドクター・フー』S1~10および『秘密情報部トーチウッド』S1が見放題配信されています。ただし、スペシャル・エピソードがバラバラになっているので、視聴順に関しては上のリストを参照してください。
Amazonプライムの方へ
Amazonプライムでの『ドクター・フー』および『秘密情報部トーチウッド』の見放題配信は終了しました。『クラス』のみが見放題で観ることができます。
有料配信は現在もしているので、課金をすれば今も観ることができます。検索の仕方のよっては出てこない場合もありますが、
また、スペシャル・エピソード等がシリーズ本編に入っていたり、別扱いになっていたりして、注意したいものは以下の場所にあります。本編と別扱いのものは、タイトルを全て入れて検索し直してみてください。
・クリスマス・スペシャル「消えた花嫁」は、S3の最初
・クリスマス・スペシャル「呪われた旅路」は、S4の最初
・スペシャル・エピソード「もうひとりのドクター」~「時の終わり パート2」の5話は、S4の最後
・クリスマス・スペシャル「スノーメン」は、S7の最後(本来はS7第5話と第6話の間)
・50周年記念エピソード「ドクターの日」は、本編とは別扱い
・50周年記念エピソード「ドクターの時」は、S8の最初
・クリスマス・スペシャル「帰ってきたドクター・ミステリオ」と「戦場と2人のドクター」は、いずれも本編とは別扱い
『ドクター・フー』各シーズン感想・解説
このブログで扱っている『ドクター・フー』関連の記事は以下のようなものがあります。いずれも、各シーズンのネタバレを含みます。
・『ドクター・フー』シーズン11ネタバレ感想:新生ドクター、どこへ行く?
・『ドクター・フー』シーズン12ネタバレ感想:その名はドクター
・英国SFドラマ『秘密情報部トーチウッド』シーズン1~もっと仲良くして!~
⇩ところで、今回の記事は、見出しの付箋が独特な色になっています。 これは、ターディス・ブルーというもので、ドクターが乗る宇宙船のターディスの色になります。カラーコードは#003B6Fなので、ぜひ使ってみてください。