イギリスの長寿SFドラマ『ドクター・フー』のスピンオフにして、不幸にも1シーズンで打ち切られたSF学園ドラマ『クラス—ねらわれたコールヒル高校—』。本家『ドクター・フー』の時系列上では、シーズン9とシーズン10の間の物語になります。
コールヒル高校は、シーズン8でクララとダニー・ピンクが勤務していた学校です。2人はこのスピンオフに登場しませんが、お馴染みのあのエイリアンを目にすることはできます。
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基本データ
- 原題:Class
- 放送年:2016年
- 話数:8
- 脚本:パトリック・ネス
- あらすじ:コールヒル高校には時空の裂け目が開いていた。そこから、影の中で生きるシャドー族など凶暴なエイリアンが襲い掛かる。
- 予告編:
↑あたかも12代目ドクターが主人公であるかのような予告編だが、実際には1話だけしか登場しない。
『クラス』各話感想(ネタバレあり)
第1話「命がけのプロム」
学園ものらしくイケイケなオープニングで始まり、新キャラクターが続々登場。敵は影のシャドー族。シャドー族はこっそり人々の生活に侵入して一斉に襲い掛かるのが特徴だそうですが、今回はいきなり行進しながらやってきました。しかし、強力なライトを浴びせられ、影がなくなってしまうとあっけなく退散。最後に登場したドクターは、ここでもカッコイイ!
第2話「ドラゴン・タトゥーのコーチ」
巨大エリマキトカゲに人々が引きちぎられて次々と肉塊になっていく。グロい……。なんで学園ものなのに、こんなにグロいんだ。そして、先生がキスしたロボットは一体何者なんでしょう?
第3話「夜の訪問者」
すごーーーく長い触手が街中にはびこった一夜の話。最初は死者のふりをしていましたが、すぐに正体がエイリアンであることを明かし、それでも死者そのものだと言い張っています。背中から触手が生えていたら、たとえ生前親しかった人でも、気持ち悪くないですか?
第4話「ふたりの心臓」
シャドー族と心臓を共有しているエイプリルが戦います。エイプリルがシャドー族の戦士のように凶暴になってしまう一方、シャドー族の気持ちがエイプリルと同期してしまうこともあります。エイプリルが新しい彼氏といちゃいちゃしているときに、シャドー族の方でも急にBL展開になって笑ってしまった。
第5話「勇敢なる心」
エイプリルはシャドー族と戦い、花びらは地球を侵食しています。エイプリルがシャドー族の王と戦う直前に彼氏と話し始めたときには、戦えよ!と思いましたね。シャドー族も会話を眺めてないで、隙を突いてエイプリルを倒しちゃえば良いのに。吸血花びらは意外と怖かった。身近な物が実は凶暴なエイリアンかもしれないというのは案外怖いです。
第6話「無限の居残り」
教室で生徒たちが居残りをさせられていたところ、隕石が落っこちてきました。この隕石を手に持った人は、心の内に秘めていた本音を告白することになります。みんなで本音を言い合った結果、案の定ケンカが勃発。みんなで正直になったところで、人間関係はそんなに改善しません。
第7話「クイルの変わらぬ決意」
第6話で生徒たちが真実を告白し合っていた間、クイル先生は遥かなる旅をしていたようです。髪は伸び、頭の中から”アーン”を取り出しました。目の中から『エイリアン』よろしくバシャーっと飛び出すのは、人間だったら耐えられないよ。
第8話「迷えし者」
シャドー族再び。シャドー族の殺し方が、戦士というより暗殺者みたいで怖いんです。背中からいきなり現れて、巨大な剣でグッサーと殺していきます。ちゃっかりエイプリルは死亡。あれだけ最終兵器を使うのをしぶっていたエイリアンの貴公子も、最終的にはやはり使うことになります。あと、嘆きの天使も。いろいろありましたが、これで打ち切り。おしまいです。
まとめ
そもそも、自分はあんまり学園ものが得意じゃないんです。でも、『ドクター・フー』だし一応観ておくかという気持ちだったので、そんなに期待値も高くなかったです。結果、それを超えるわけでも著しく下回るわけでもなかったので、学園ものとしてはそれなりにちゃんとしているんじゃないでしょうか。SFバトルと青春ロマンスの融合はいまいち上手くいっていませんが、クイル先生など良いキャラクターはいました。
ところで、本家『ドクター・フー』のシリーズ12以降が全然日本上陸してこないのは、困りものですね。2021年の正月スペシャルからはすでに1年以上経っていますが、いまだに日本でのリリース予定はありません。KADOKAWAさん(日本で『ドクター・フー』の配給をしているところ)、早く見せてください。お願いします。