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エミー賞2023ノミネート一覧&徹底予想|主要22部門全部予想します!

 2023年のエミー賞ノミネートが発表されました。今年の対象作品は、ドラマ部門164作品、コメディ部門95作品、リミテッドシリーズ部門51作品。この中からノミネートされるのは、それぞれ数作品のみ。この記事では、各部門の主要7カテゴリーのノミネートをすべて紹介するとともに、日本で唯一のエミー賞予想屋を自称している私、サイモンが各部門について独自の受賞予想をしていきます。

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2023年エミー賞の概要

 エミー賞は、毎年アメリカのテレビジョン・アカデミーが開催している授賞式です。今年で75回を迎えます。エミー賞には、デイタイム・エミー賞などいくつかの種類がありますが、通常エミー賞と言ったらプライムタイム・エミー賞のことを言います。プライムタイム・エミー賞は、1年間で最も優れたテレビドラマを決める賞であり、ドラマを対象にした賞の中では最も権威があるものです。

 

 エミー賞のカテゴリーは非常に細かく分かれており、しばしば賞が多すぎて把握しきれないと冗談でも本音でも言われます。もっぱら注目されるのは、ドラマ部門、コメディ部門、リミテッドシリーズ/アンソロジーシリーズ部門の3つ。リミテッドシリーズとは、1シーズンで完結するドラマのことです。

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 それぞれ作品賞、主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、監督賞、脚本賞が主要7部門と言われています。この7部門以外は、厳密にはプライムタイム・クリエイティブアーツ・エミー賞という括りになっており、メインの授賞式の1週間前に受賞者が発表されます。

 

 2023年のエミー賞の対象となるのは、2022年6月1日~2023年5月31日までにアメリカで放送・配信されたアメリカの番組です。授賞式は、現地時間9月18日に行われる予定ですが、現在行われている全米脚本家組合(WGA)のストライキにより、延期される公算が高そうです。日本では、U-NEXTが授賞式を独占生中継する予定です。

※追記:エミー賞の授賞式は2024年1月15日に延期されました。

 

 以下、エミー賞2023の主なカテゴリーでノミネートされた作品・俳優を一覧で書いていきます。作品タイトルの後ろには、現在、日本でその作品が配信されている動画配信サービスを書いてあります。私が受賞本命だと予想している候補には◎、対抗馬になると予想している候補には○を付けています。

*追記:受賞者は赤い太字で示しています。

 

ドラマ部門

作品賞

◎『メディア王~華麗なる一族~』シーズン4 U-NEXT

・『ベター・コール・ソウル』シーズン6 Netflix

・『ザ・クラウン』シーズン5 Netflix

・『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1 U-NEXT

・『イエロージャケッツ』シーズン2 未上陸(S1はU-NEXT)

・『THE LAST OF US』シーズン1 U-NEXT

○『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』シーズン2 U-NEXT

・『キャシアン・アンドー』シーズン1 Disney+

主演男優賞

○ジェレミー・ストロング『メディア王~華麗なる一族~』U-NEXT

◎キーラン・カルキン『メディア王~華麗なる一族~』U-NEXT

・ブライアン・コックス『メディア王~華麗なる一族~』U-NEXT

・ボブ・オデンカーク『ベター・コール・ソウル』Netflix

・ペドロ・パスカル『THE LAST OF US』U-NEXT

・ジェフ・ブリッジス『ザ・オールドマン~元CIAの葛藤』Disney+

主演女優賞

◎サラ・スヌーク『メディア王~華麗なる一族~』U-NEXT

・ベラ・ラムジー『THE LAST OF US』U-NEXT

・シャロン・ホーガン『バッド・シスターズ』Apple TV+

・エリザベス・モス『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』Hulu

○メラニー・リンスキー『イエロージャケッツ』U-NEXT

・ケリー・ラッセル『ザ・ディプロマット』Netflix

助演男優賞

◎マシュー・マクファディン『メディア王~華麗なる一族~』U-NEXT

・ニコラス・ブラウン『メディア王~華麗なる一族~』U-NEXT

○アレクサンダー・スカルスガルド『メディア王~華麗なる一族~』U-NEXT

・アラン・ラック『メディア王~華麗なる一族~』U-NEXT

・F・マーレイ・エイブラムス『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』U-NEXT

・マイケル・インペリオリ『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』U-NEXT

・セオ・ジェームズ『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』U-NEXT

・ウィル・シャープ『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』U-NEXT

助演女優賞

○ J・スミス・キャメロン『メディア王~華麗なる一族~』U-NEXT

・レイ・シーホーン『ベター・コール・ソウル』Netflix

◎ジェニファー・クーリッジ『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』U-NEXT

・ミーガン・フェイヒー『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』U-NEXT

・オーブリー・プラザ『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』U-NEXT

・サブリナ・インパッチャトーレ『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』U-NEXT

・シモーナ・タバスコ『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』U-NEXT

・エリザベス・デビッキ『ザ・クラウン』Netflix

脚本賞

◎ジェシー・アームストリング『メディア王~華麗なる一族~』U-NEXT

・ゴードン・スミス『ベター・コール・ソウル』Netflix

・ピーター・グールド『ベター・コール・ソウル』Netflix

○マイク・ホワイト『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』U-NEXT

・クレイグ・メイジン『THE LAST OF US』U-NEXT

・ボー・ウィリモン『キャシアン・アンドー』Disney+

・シャロン・ホーガン&デイヴ・フィンケル&ブレット・ベアー『バッド・シスターズ』Apple TV+

監督賞

◎マーク・マイロッド『メディア王~華麗なる一族~』U-NEXT

・ローリーン・スカファリア『メディア王~華麗なる一族~』U-NEXT

・アンドリー・パレーク『メディア王~華麗なる一族~』U-NEXT

○マイク・ホワイト『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』U-NEXT

・ピーター・ホアー『THE LAST OF US』U-NEXT

・ベンジャミン・キャロン『キャシアン・アンドー』Disney+

予想

 ドラマ部門の構図は、ずばり『メディア王〜華麗なる一族〜』vs その他。シーズン2と3で作品賞を受賞し、今年、シーズン4で完結した『メディア王〜華麗なる一族〜』は、全部門に関して最有力候補です。特に、第3話「コナーの結婚式」は、批評家からも視聴者からも非常に高く評価されています。ローマン役のキーラン・カルキンとシヴ役のサラ・スヌークは、昨年まで助演賞でのノミネートでしたが、今年は主演賞になっています。助演男優賞には4人もノミネートされていますし、主要7部門完全制覇も夢ではありません。

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 助演男優賞の残りの3人はすべて『ホワイト・ロータス』組です。昨年、『ホワイト・ロータス』はリミテッドシリーズ部門で作品賞及び諸部門を受賞しましたが、今年はドラマ部門にノミネートされています。この部門変更は、『ホワイト・ロータス』が本来リミテッドシリーズとして製作されたにも関わらず、後にシーズン2に更新されたために起こっています。シーズン2はシーズン1より面白く、今年も大量ノミネートされています。しかし、白人富裕層を皮肉するブラックコメディという作風は『メディア王』と同じであり、授賞式では昨年(10部門受賞)ほど目立った存在感は示せないのではないかと私は思っています。

 

 問題は『ベター・コール・ソウル』組です。このドラマは、これまでのエミー賞で累計46部門にノミネートされていますが、そのどれ一つとして受賞したことはありません。これほどたくさんノミネートされてきて、演技部門でも技術部門でも受賞ゼロというのは異例です。今回、対象となっているのはファイナルシーズンの後半6話。ソウル役のボブ・オデンカークとキム役のレイ・シーホーンは無事にノミネートされましたが、ガス役のジャンカルロ・エスポジート、マイク役のジョナサン・バンクス、マリオン役のキャロル・バーネットが候補から漏れています。脚本賞には2人ノミネートされているものの、監督賞にはノミネートされておらず、例年と同じ雰囲気がします。受賞してほしい気持ちは強いですが、今年も厳しいかもしれません。

 

 HBOの『THE LAST OF US』は、かなり大量にノミネートされています。ここには書いていませんが、ゲスト男優部門で4人、ゲスト女優部門で3人ノミネートされています。技術部門でのノミネートも多く、受賞数をそれなりに伸ばすでしょう。ちなみに、残りのゲスト俳優部門(男優2人、女優3人)はすべて『メディア王』組です。

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 助演部門とゲスト部門がこれほど一部の作品に偏るとは思っていませんでしたが、全体的には予想通りでした。個人的には『バッド・シスターズ』のシャロン・ホーガンが主演女優賞と脚本賞にノミネートされているのが嬉しいです。あまり話題にはならなかったドラマですが、とても面白いです。

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コメディ部門

作品賞

○『アボット・エレメンタリー』シーズン2 Disney+

◎『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』シーズン3 Apple TV+

・『一流シェフのファミリーレストラン』シーズン1 Disney+

・『マーダーズ・イン・ビルディング』シーズン2 Disney+

・『バリー』シーズン4 未上陸(S3までU-NEXT)

・『ウェンズデー』シーズン1 Netflix

・『マーベラス・ミセス・メイゼル』シーズン5 Amazon

・『ジュリー・デューティ〜17日間の陪審員体験〜』シーズン1 Amazon

主演男優賞

○ジェイソン・サダイキス『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』Apple TV+

◎ジェレミー・アレン・ホワイト『一流シェフのファミリーレストラン』Disney+

・マーティン・ショート『マーダーズ・イン・ビルディング』Disney+

・ビル・ヘイダー『バリー』U-NEXT

・ジェイソン・シーゲル『シュリンキング:悩めるセラピスト』Apple TV+

主演女優賞

◎クインタ・ブランソン『アボット・エレメンタリー』Disney+

・ジェナ・オルテガ『ウェンズデー』Netflix

・レイチェル・ブロズナハン『マーベラス・ミセス・メイゼル』Amazon

○クリスティナ・アップルゲイト『デッド・トゥ・ミー~さようならの裏に~』Netflix

・ナターシャ・リオン『Poker Face』未上陸

助演男優賞

◎ブレット・ゴールドステイン『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』Apple TV+

・フィル・ダンスター『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』Apple TV+

○タイラー・ジェームズ・ウィリアムズ『アボット・エレメンタリー』Disney+

・エボン・モス=バクラック『一流シェフのファミリーレストラン』Disney+

・アンソニー・キャリガン『バリー』U-NEXT

・ヘンリー・ウィンクラー『バリー』U-NEXT

・ジェームズ・マースデン『ジュリー・デューティ〜17日間の陪審員体験〜』Amazon

助演女優賞

・ハンナ・ワディンガム『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』Apple TV+

・ジュノー・テンプル『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』Apple TV+

・シェリル・リー・ラルフ『アボット・エレメンタリー』Disney+

◎ジャネル・ジェームズ『アボット・エレメンタリー』Disney+

○アイオウ・エディバリー『一流シェフのファミリーレストラン』Disney+

・ジェシカ・ウィリアムズ『シュリンキング:悩めるセラピスト』Apple TV+

・アレックス・ボーステイン『マーベラス・ミセス・メイゼル』Amazon

脚本賞

◎ブレンダン・ハント&ジョー・ケリー&ジェイソン・サダイキス『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』Apple TV+

・ビル・ヘイダー『バリー』U-NEXT

○クリストファー・ストアラー『一流シェフのファミリーレストラン』Disney+

・メッキ・リーパー『ジュリー・デューティ〜17日間の陪審員体験〜』未上陸

・ジョン・ホフマン&マテオ・ボーゲス&ロブ・タルボフスキー『マーダーズ・イン・ビルディング』Disney+

・クリス・ケリー&サラ・シュナイダー『The Other Two』未上陸

監督賞

○デクラン・ローニー『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』Apple TV+

◎クリストファー・ストアラー『一流シェフのファミリーレストラン』Disney+

・ビル・ヘイダー『バリー』U-NEXT

・ティム・バートン『ウェンズデー』Netflix

・アイミー・シャーマン=パラディーノ『マーベラス・ミセス・メイゼル』Amazon

・メアリー・ルー・ベッリ『The Ms. Pat Show』未上陸

予想

 この部門は、過去2年連続で『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』が席巻してきました。今年も、おそらくファイナルシーズンと言われているシーズン3から多数ノミネートが出ています。シーズン3は、前2シーズンほど絶賛されているとは言えないものの、連続受賞が多いエミー賞の傾向を考えると今年も最有力候補です。

 

 対抗は『アボット・エレメンタリー』です。昨年は、脚本賞と助演女優賞を受賞しました。シーズン2も好調で、今年こそ作品賞を獲る可能性はあるでしょう。特に、今は全米脚本家組合がストライキ中なので、配信オリジナルの『テッド・ラッソ』(Apple TV+)よりも地上波の『アボット・エレメンタリー』(ABC)の方が票を集めやすいのではないかといったことも言われています。

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 新作の中では『一流シェフのファミリーレストラン』が絶賛されています。個人的に、昨年のNo.1に選んだ作品でもありますが、エミー賞でもしっかり存在感を示しています。ただ、ちょっと読めないのが、はたしてエミー賞がこういったハード系コメディをどれだけ好んでいるかということです。過去には『アトランタ』や『バリー』のような作品がありましたが、これらはエミー賞で数部門を受賞するのみで、作品賞には届いていません。今年はどうなるでしょう。

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 Amazon Freeveeの『ジュリー・デューティ〜17日間の陪審員体験〜』がこれほど絶賛されているとは知りませんでした。一般人を騙して、陪審員として偽の裁判に参加させるというリアリティ番組要素のあるコメディドラマだそうです。似たようなコンセプトの『リハーサル -ネイサンのやりすぎ予行演習-』(U-NEXT)が大好きな自分としては、かなり気になっています。

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 アメリカでは大人気の『マーダーズ・イン・ビルディング』ですが、今年もセレーナ・ゴメスのノミネートはならず。しかも、候補入り確実と思われていたスティーヴ・マーティンも外れてしまっています。『シュリンキング:悩めるセラピスト』のハリソン・フォードも凄く良かったのに、漏れてしまったのは残念ですねぇ。

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リミテッドシリーズ部門

作品賞(リミテッドシリーズ部門)

◎『ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』Netflix

○『BEEF/ビーフ』Netflix

・『バツイチ男の大ピンチ!』Disney+

・『オビ=ワン・ケノービ』Disney+

・『デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃』Amazon

作品賞(テレビ映画部門)

・『Dolly Parton's Mountain Magic Christmas』未上陸

・『ファイアー・アイランド』Disney+

・『ホーカスポーカス2』Disney+

○『プレデター:ザ・プレイ』Disney+

◎『Weird: The Al Yankovic Story』未上陸

主演男優賞

◎エヴァン・ピーターズ『ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』Netflix

・スティーヴン・ユアン『BEEF/ビーフ』Netflix

○タロン・エジャトン『ブラック・バード』Apple TV+

・マイケル・シャノン『Geroge & Tammy』未上陸

・クメイル・ナンジアニ『チッペンデールズへようこそ』Disney+

・ダニエル・ラドクリフ『Weird: The Al Yankovic Story』未上陸

主演女優賞

○アリ・ウォン『BEEF/ビーフ』Netflix

◎ジェシカ・チャスティン『George & Tammy』未上陸

・ライリー・キーオ『デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃』Amazon

・リジー・キャプラン『バツイチ男の大ピンチ!』Disney+

・ドミニク・フィッシュバック『キラー・ビー』Amazon

・キャサリン・ハーン『ちょっとステキな物語』Disney+

助演男優賞

◎ポール・ウォルター・ハウザー『ブラック・バード』Apple TV+

・レイ・リオッタ『ブラック・バード』Apple TV+

・マレー・バートレット『チッペンデールズへようこそ』Disney+

○リチャード・ジェンキンス『ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』Netflix

・ジョセフ・リー『BEEF/ビーフ』Netflix

・ヤング・マジノ『BEEF/ビーフ』Netflix

・ジェシー・プレモンス『ラブ&デス』U-NEXT

助演女優賞

◎ニーシー・ナッシュ=ベッツ『ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』Netflix

○クレア・デインズ『バツイチ男の大ピンチ!』Disney+

・アナリー・アシュフォード『チッペンデールズへようこそ』Disney+

・ジュリエット・ルイス『チッペンデールズへようこそ』Disney+

・マリア・ベッロ『BEEF/ビーフ』Netflix

・メリット・ウェーバー『ちょっとステキな物語』Disney+

・カミラ・モローネ『デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃』Amazon

脚本賞

◎イ・ソンジン『BEEF/ビーフ』Netflix

・ジョエル・キム・ブースター『ファイアー・アイランド』Disney+

・タフィー・ブロデッサー=アクナー『バツイチ男の大ピンチ!』Disney+

・パトリック・アイソン&ダン・トラクテンバーグ『プレデター:ザ・プレイ』Disney+

○ジャニーン・ネイバーズ&ドナルド・グローバー『キラー・ビー』Amazon

・アル・ヤンコビック&エリック・アピール『Weird: The Al Yankovic Story』未上陸

監督賞

・イ・ソンジン『BEEF/ビーフ』Netflix

・ジェイク・シュライアー『BEEF/ビーフ』Netflix

○カール・フランクリン『ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』Netflix

◎パリス・バークレイ『ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』Netflix

・ヴァレリー・ファリス&ジョナサン・デイトン『バツイチ男の大ピンチ!』Disney+

・ダン・トラクテンバーグ『プレデター:ザ・プレイ』Disney+

予想

 この部門は、作品賞以外はリミテッド・アンソロジーシリーズ部門とテレビ映画部門が合体しています。この部門の作品は、個人的に観られていないものが多いのですが、予想はそこまで難しくありません。まず、主演男優賞のエヴァン・ピーターズ、助演男優賞のポール・ウォルター・ハウザー、助演女優賞のニーシー・ナッシュの授賞はほぼ確実です。この3人は、これまでに行われた主要な賞でも受賞しており、今回も目立った対抗候補はいません。作品賞の『ダーマー』、主演女優賞のジェシカ・チャスティンもかなり可能性は高そうなので、予想はこれで終わりにしても良いくらいです。

 

 気になるのは『BEEF/ビーフ』組がどこまで健闘するかです。私は未見ですが、だいぶ評価は高いようです。今年のアカデミー賞は『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が受賞しましたが、そのままアジア系ムーブメントに乗って、エミー賞でも存在感を示してくれると面白いですね。

 

 作品賞で『ブラック・バード』が外れて『オビ・ワン=ケノービ』が入ったのは意外でした。『ブラック・バード』は、『ミスティック・リバー』や『シャッター・アイランド』を著したデニス・ルヘインが脚本を手掛けていますが、脚本賞にも漏れてしまいました。同じく実話犯罪ものである『ラブ&デス』からは、エリザベス・オルセンが主演女優賞から候補落ちしています。なかなか厳しい。

 

 Amazonプライムビデオの『デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃』が作品賞候補になっているのは少し意外に思いましたが、それもありかなという気もします。ドナルド・グローバーとジャニーン・ネイバーズが手掛けた『アトランタ』のファイナルシーズンはコメディ部門でほとんど無視されてしまいましたが、こちらでは『キラー・ビー』が脚本賞に候補入りしています。

 

 

注目ポイント

 クリエイティブアーツ部門も含めると、今年はHBOが無双していることがよく分かります。ノミネート数は、『メディア王~華麗なる一族~』が27、『THE LAST OF US』が24、『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』が23と、トップ3すべてがHBO作品です。HBOは合計で127ノミネートを獲得し、Netflixの103ノミネートを大幅に上回っています。テレビドラマ黄金期を牽引し続けてきたHBOの圧巻の貫禄です。

 

 各部門の予想はすでに書きましたが、やはり今年の目玉は『メディア王』になりそうです。作品賞はほぼ確実ですが、その他の部門でどれだけ受賞数を伸ばせるか。言い換えるなら、エミー賞の授賞式であのテーマ曲を何回聞けるかということです。私は、何回でも聞きたいです。

 

 最後に、最も重要な注目ポイントがあります。はたして、今年のエミー賞の授賞式はいつ行われるのでしょう? 予定では現地時間9月18日となっていますが、現在行われている全米脚本家組合(WGA)のストライキが終わらないと授賞式は開催できません。11月あるいは来年の1月という話も出ていますが、どうなることやら。

※追記:エミー賞の授賞式は2024年1月15日に延期されました。

 

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