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『このサイテーな世界の終わり』シーズン1&2感想~ぶっきらぼうで繊細なロードムービー~

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Being with Alyssa had started to make me feel things. She made me feel things. And I didn't like it at all.

- James, The End of the F***ing World season 1

 

 Netflixで配信中の海外ドラマ『このサイテーな世界の終わり』シーズン1&2を観て参りました。海外ドラマの中でも異彩を放つチャンネル4のドラマなので、気になっていたんですよね。ということで、今回は『このサイテーな世界の終わり』シーズン1&2のネタバレあり感想です。

 

 

 

『このサイテーな世界の終わり』シーズン1&2基本データ

・原題:The End of the F***ing World

・放送局:チャンネル4(イギリス)、Netflix(世界)

・放送期間:2018~2019年

・話数:2シーズン各8話

・一話あたりの長さ:20分

・あらすじ:

 人を殺してみたいジェームズと日々の生活から逃げ出したいアリッサの2人が旅に出る。

・予告編:

www.youtube.com

 

感想(ネタバレあり)

 こういうちょっと繊細な感じの作品を観るの久しぶりかも。最近は、おじさんが麻薬作りを始めてめっちゃ強くなっちゃうドラマとか、大金持ちの一家が侮辱し合うドラマを観てたから、少し心を落ち着けようと思って『このサイテーな世界の終わり』を観始めました。そして、もちろん心が落ち着くわけはありませんでした(笑)

 

 ジェームズ君はとても人を殺したがっているし、アリッサちゃんはずっと無表情。ブラックジョーク満載で、さすが破天荒のチャンネル4。チャンネル4のドラマで安らぎを得ようとするのが間違いでしたね。

関連記事:破天荒!チャンネル4のイギリスドラマをまとめて紹介! - 海外ドラマパンチ

 

 で、肝心の内容の話をしていきましょう。大筋としては、親から愛を得られずに育てられてきて、感情がないと思っている2人の交流を描いたロードムービーといった感じ。アリッサはずっと無表情なんだけど、感情がないわけじゃない。むしろ、心の中では普通の少女のようにしょっちゅう焦っています。それを表に出していない、というか表に出す必要を感じていないのだと思います。

 

 ジェームズは、自らサイコパスだと思い込んでいたけど、実際に人を殺したことでそうではないと自覚します。そして、この旅を通してアリッサへの恋に目覚めていくんですよね。一途な男です。シーズン2の彼の行動は、否定しようもなくストーカー行為なんですけどね。

 

 シーズン2から登場するボニーも、アリッサとジェームズと共通する部分は多いです。シーズン2第7話でアリッサが言うのですが、親から十分な愛を受けられずに育った子は、ちょっとした好意を愛だと勘違いしてしまう、というのがボニーの真理なのでしょう。

 

 その点では、アリッサとジェームズも愛のある家庭で育ったとは言えないですが、彼らの間に本当に愛があるのかというのは問題です。それでも、あの経験をした後の第8話で、2人は互いに愛していると確認し合ったわけですから、それは真実の愛なのでしょう。

 

 ちょっと話はズレるけど、このドラマって無表情によるシュールな笑いブラックな笑いがメインですよね。こういうのって、やっぱりイギリスのドラマは上手いなぁと思うし、他のところはこんなことしないです。一番笑ったのは、シーズン2最終話で「お父さんがペースト状になっちゃった」というところ。凄く笑っちゃったけど、ここで笑うのはもしかして自分のセンスがおかしいのかな?イギリスの変化球コメディの見過ぎかもしれない。

 

 猛烈にブラックなジョークと過激な展開に彩られてはいますが、やっぱり『このサイテーな世界の終わり』はアリッサとジェームズが愛を探る旅の物語なんですよね。ぶっきらぼうに見えて、意外に丁寧に2人の心情の機微を描いているのは面白かったです。

 

 ここからどうでも良い話なんですけど、日本でも『このサイテーな世界の終わり』を観てる人って多い感じがありますよね。Filmarksだけでも1万人以上の人が観たことになっていますから。Netflixの影響力って凄いなぁと思います。と同時に、HBOファンとしては『シリコンバレー』や『キング・オブ・メディア』が話題を集めないのは解せんとか思っています笑。HBOドラマの中で、ある意味一番『このサイテーな世界の終わり』に近いのは『BARRY/バリー』かな。こちらも面白いのでぜひ。

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