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打ち切るべきではなかった海外ドラマ②『ノット・オーケー』|それでも観てほしい理由

 海外ドラマにとっての最大の悪夢。それは、打ち切りです。どれほど素晴らしい展開を考えていたとしても、打ち切られたら永遠に実現することはありません。だからといって、ドラマの存在自体をなかったことにするにはもったいない作品もあります。ということで、打ち切りドラマにもスポットライトを当てていくために「打ち切るべきではなかった海外ドラマ」と題して、何回か打ち切りドラマを紹介していきたいと思います。

 

 今回紹介するのは、Netflixオリジナルドラマ『ノット・オーケー』。このドラマは、本来ならばシーズン2が製作される予定でしたが、コロナ禍の影響によりシーズン1で完全に打ち切りとなることが決まりました。でも、そんなの全然オーケーじゃない! ということで、ドラマ『ノット・オーケー』が打ち切られてしまった理由とそれでも観るべき理由をまとめました。

 

 

基本データ

  • 原題:I Am Not Okay with This
  • 配信:Netflix
  • 配信日:2020年2月26日
  • シーズン数:1
  • 話数:8
  • 原作:チャールズ・フォースマンの同名グラフィックノベル
  • 脚本:クリスティー・ホールなど
  • 監督:ジョナサン・エントウィッスル
  • キャスト:ソフィア・リリス、ワイアット・オレフ、ソフィア・ブライアント
  • あらすじ:17歳のシドニーはパッとしない日々を送っていた。ところが、あるとき、自分が奇妙な能力を持っていることに気づく。

予告編

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打ち切り理由

 Netflixオリジナルドラマ『ノット・オーケー』は、シーズン1が好評だったことを受けてシーズン2の製作が発表されていました。しかし、タイミングが悪く、コロナ禍により映画・ドラマの撮影が全面的にストップしてしまったため、Netflixはシーズン2を製作せずに打ち切ることを決定しました。同時期に、Netflixは『ザ・ソサエティ』と『GLOW: ゴージャス・レディ・オブ・レスリング』についても同様の理由で打ち切っています。

 

打ち切りでも観るべき理由

 ドラマ『ノット・オーケー』のジャンルは、青春×超能力。シーズン1の時点では、青春が7割、超能力が3割といった感じで、メインになっているのは17歳の主人公の日々のもやもやだったり人間関係だったりです。皮肉屋の主人公が、退屈な日常にうんざりしているだけでも、なんだか良いんですよね。

 

 そんな日常の中で、主人公はいきなり超能力を獲得してしまいます。しかし、この能力は怒りを感じたときにした使えず、制御もできないので、とてつもなく不便。世界平和のためになど使えるわけもありません。そんな等身大な感じがとても良い。

 

 主人公が悩まされるのは、超能力だけではありません。友人関係にも悩みます。年頃ですから。親友のディナには運動部の彼氏ができて、あんまり自分と遊んでくれなくなってしまいました。近くに住んでいるスタンリーとは最近仲良くなっていますが、別に付き合うとかそういう雰囲気じゃないのかも。一人親として育ててくれている母親とも上手くいっていません。ちょっと孤独を感じている主人公には、共感できるところがあるかもしれません。

 

 作品の雰囲気は、ドラマ『このサイテーな世界の終わり』にとても近いものがあります。それもそのはず。どちらも原作者と監督が一緒です。アンニュイな主人公やノスタルジックな世界観が共通しているので、どちらかの作品が好きな人はぜひもう一方も観てみてください。ただし『このサイテーな~』には超能力は出てきません。

 

打ち切るべきではなかった理由

 このドラマは、とんでもないクリフハンガーで終わります。最初のエピソードから何回か血まみれのシドニーが走っている映像が挿入されていますが、これらは最終話のラストシーンの一部になっています。ネタバレを避けて言うと、最終話ではシドニーが血まみれになるような驚愕の事態が起き、それはシドニーの超能力と関係しています。

 

 とんでもない出来事が起きたので、この後の展開がどうなるのか気になるところですが、これでおしまいです。最後の最後には超能力に関連する新キャラも登場していますが、彼のことも分からずじまいです。おそらく、シーズン2ではシドニーの超能力のことを知る人物が表れ、シドニーがそいつを倒していくという展開になるはずだったんじゃないのかなと思います。

 

 シーズン2をぜひとも観てみたかったという気持ちは強いですが、一方でこのドラマは一歩間違えると普通の超能力ドラマになってしまう危険があります。まだシーズン1で、敵が表れていないからこそ青春ドラマとして面白かったのかもしれません。シーズン2ができたとしても、それが『X-メン』か何かのような超能力バトルものになってしまったら、それはこのドラマに求めているものとは違うわけです。

 

 そう考えると、シーズン1で打ち切られてしまったのは不運であるにしても、素晴らしい青春ドラマとしての1シーズンが残ったのは幸いでした。『ノット・オーケー』シーズン1はNetflixで独占見放題配信中です。

 

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