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海外ドラマ『TABOO/タブー』ネタバレ感想:東インド会社 vs.トム・ハーディー

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What kind of rational man believes in justice?

- James Keziah Delany, Taboo season 1

 

 舞台は、19世紀初頭のイギリス。東インド会社がイギリスとアジアの貿易を独占していた時代、ある男が東インド会社に立ち向かった。その攻防は、最後に驚きの結末を迎えます。

 

 

 

 

海外ドラマ『TABOO/タブー』シーズン1基本データ

・原題:Taboo

・放送局:BBC(イギリス)、FX(アメリカ)

・放送年:2017年

・話数:8

・主演:トム・ハーディー

・あらすじ:

 19世紀初頭のイギリス。死んだと思われていたジェームズ・ディレイニーという男が、父の葬儀に合わせてアフリカから帰ってきた。腹違いの妹のジルファがいたものの、遺産はすべてジェームズのものに。その中には、ヌートカ・サウンドというイギリスとアメリカが争っている土地も含まれていた。東インド会社はジェームズからヌートカの土地を奪おうと、策略を巡らし始める。

・予告編:

www.youtube.com

 

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海外ドラマ『TABOO/タブー』シーズン1感想

①ジェームズ vs. 東インド会社

 物語のメインは、ヌートカ・サウンドという土地を巡るジェームズと東インド会社の戦いです。例えば、東インド会社はジェームズを殺せば土地が手に入るだろうと考えたのですが、ジェームズは自分が殺されたときにはアメリカにヌートカを譲るよう遺書に書いておくことで、先手を打っていました。

 

 あるいは、爆薬を巡る争いもありました。爆薬は東インド会社が管理していたのですが、ジェームズは倉庫から硝石を盗み出し、独自の爆薬を作ります。爆薬を作っていた奇人化学者を演じていたのは、トム・ホランダー。イギリスの名脇役です。

 

 他にも、ジェームズは東インド会社の書記官を仲間にして情報を得たり、東インド会社もジェームズを逮捕するなどして対抗します。東インド会社という巨大な敵を相手に、ジェームズが立ち向かっていく展開が熱い!

 

 

 

②驚きの結末(ネタバレ)

 事前情報をほとんど入れずに観始めたので、こんなどんでん返しがあるとは思っていませんでした。見事に騙されてしまいました。

 

 物語には、アメリカのスパイだと名乗る染物屋の男と、そのスパイのリーダー的な公爵夫人が出てきていました。しかし、最終話で、実は染物屋の男がアメリカのスパイではなく、東インド会社の人間だったことが明らかになります。彼は、アメリカのスパイのフリをして、ジェームズからヌートカの権利書を得ることを狙っていたのです。

 

 それだけではありません。本物のスパイの正体は、さらに衝撃です。それは、ジェームズ本人でした。ドラマは、ジェームズたちが乗った船に掲げられたイギリスの国旗がアメリカの国旗に替えられるシーンで終わります。

 

 他にも、東インド会社が過去に奴隷貿易を隠れて行っていたことを告発する一件に関するサプライズもありました。ジェームズは、交渉の切り札として使うだけなのかと思いましたが、最後にはちゃんと署名証言を提出しました。

 

 「まともな人間が正義を信じるわけないだろ」とジェームズは言っていましたが、やるべきことは果たしてくれました。これは嬉しい驚きです。

 

③イギリスの名優陣

 主演のトム・ハーディーは、アメコミ映画の『ヴェノム』や『ダークナイト ライジング』などで知られていますが、今回の演技は特に素晴らしい。気難しい奇人でありながら、頭の回転は速く、喧嘩に強いジェームズ・ディレイニーを巧みに演じています。

 

 また、その逞しい体から繰り出されるアクションにも見応えあり。血が飛び散る容赦のないバイオレンスですが、説得力があります。トム・ハーディーは、他の映画でもそういった役は多いので、これはもうお手の物なのかもしれません。

 

 脇を固めるのは、『2人のローマ教皇』のジョナサン・プライス、『ボードウォーク・エンパイア』のスティーヴン・グレアム、『ハウス・オブ・カード』のマイケル・ケリー、『SHERLOCK/シャーロック』のマーク・ゲイティスなど、英米の作品でよく見掛ける方々です。イギリスの俳優は、シェイクスピアの劇などで演技に熟達している場合も多いので、時代物はとてもよく合います。

 

 
 
 
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 主人公を手伝う女優のローナを演じたのは、ジェシー・バックリー。好きなんですよねぇ。近年は、映画『ワイルド・ローズ』やドラマ『チェルノブイリ』『FARGO/ファーゴ』シーズン4などで大活躍中ですが、本当に良い役者です。覚えておくと良いと思います。

 

まとめ

 東インド会社というと、世界史の教科書でしか目にしたことのない言葉でしたが、こんなに面白いドラマにすることも出来るんですね。もちろん実話ではありませんが、当時の室内装飾や衣装を再現しているのは見ものです。教科書でしか知らなかった世界が、目に見えて動いているような気分になりました。

 

 イギリスのBBCとアメリカのFXが共同製作した『TABOO/タブー』は、シーズン1が放送された2017年に、シーズン2の製作も発表されました。しかし、2021年の時点で続報は全くありません。トム・ハーディーもジェシー・バックリーも最近は忙しそうなのですが、果たしてシーズン2は本当に製作されるのでしょうか?

 

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