What the next 48 hours are about is abandoning everything you know or thought you could rely on and adjusting to the new reality. If you can adjust, you will live. If you can't, you die.
- Jessica Hyde in Utopia season 1
1冊のコミックを巡って、コミックオタクたちの周りに策略や陰謀が繰り広げられる！そんなあらすじを聞いただけで面白そうではないですか！2014年には、国際エミー賞を受賞した、イギリス製名作ドラマ『ユートピア』をご紹介。ネタバレなしです。
※ここで扱っているのは、英チャンネル4で放送された『ユートピア』です。2020年公開のAmazonリメイク版『ユートピア』の情報はこちら
『ユートピア』シーズン１基本情報
・原題：Utopia
・放送局：チャンネル４（イギリス）
・放送日：2013年1月15日～2月19日
・話数：6話
・一話あたりの長さ：50分
・あらすじ：
カルトコミック「ユートピア・エクスペリメント」の続編が見つかり、このコミックのマニア5人は集まることにした。しかし、その続編を巡って、5人は謎の組織に追われることになる。
・予告編：
ハイセンスな音楽と美術
『ユートピア』は、他のドラマとは異彩を放つ独特な雰囲気があります。それは、第1話の冒頭を見たらわかるでしょう。
コミック店に、太っちょと軽めのリーゼントをかけた二人の男がやってきます。そして、彼らは店に来ていた客に一人一人毒ガスを吸わせて殺します。最後に、太っちょは店長に「Where is Jessica Hyde?」という質問をした後、彼も殺します。そして、太っちょはお菓子を食べ始めます。
もし、第1話の冒頭を観て、ちょっと自分に合わないなと思ったら、そこでやめた方が良いかもしれません。何しろ、全編そんな調子で、ヴァイオレンスたっぷり＆ちょっとシュールな雰囲気が続きます。
しかし、この雰囲気はかなり中毒性が高いです。特に、オープニングなどで流れる音楽はどうやっても耳から離れません。黄色を基調とした、全体の美術デザインも印象的です。
それにしても、ヴァイオレンス描写はちょっとトラウマものですよ。例えば、第1話の拷問シーンとか。観ているだけで辛くなってくるぐらいです。怖い怖い。
予測不可能なストーリー
『ユートピア』は、ジャンルで言うと、一般人が陰謀に巻き込まれるスリラーになります。ただ、この一般人というのが、本当に普通の一般人なのです。というのも、あらすじに書いた5人はただのコミックオタクですし、他に官僚のおじさんが巻き込まれていきます。
この”普通”の人々というのが良いんです。普通の人なので、驚異的な身体能力を持っていることはありません。普通の人なので、天才ではありません。普通の人なので、スーパーパワーは持っていません。つまり、自分たちとそんなに変わらない人たちが陰謀に巻き込まれてしまうのです。
一方で、ジェシカ・ハイドや暗殺者はその道のプロです。彼らは、平気で人を殺しますし、人を裏切ります。とは言っても、ジェームズ・ボンドみたいなカッコいい感じではありません。人間性を完全に失っていて、むしろロボットみたいな感じです。
一般人がそんな謀略の世界に入っても、そんなに上手く動けるわけはありませんから、彼らの行動には粗相が目立ちます。それが、先の読めない展開をさらに混沌としたものにしていきます。
加えて、ジェシカ・ハイドや闇の組織に限らず、皆それぞれに思惑や策略があるようです。もはや、誰が味方で誰が敵なのかわかりません。そして、徐々に明らかになってくる陰謀の全体像には舌を巻かれることでしょう。
『ユートピア』シーズン１まとめ
イギリス発の巻き込まれ型スリラー『ユートピア』を紹介してきました。各々の策略が渦巻く中、コミックを手にするのは誰なのか？そして、そこに描かれた真実とは？ころころと変わる展開と、次々と明らかになる真実から目が離せません！
⇩シーズン2のネタバレ感想
