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ドラマ『ザ・ボーイズ』シーズン2ネタバレ感想~フハハハハ~

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Girls do get it done.

- Frenchie in The Boys season 2

 

 Amazonプライムビデオで最も視聴された番組になった『ザ・ボーイズ』、待望のシーズン2がいよいよ公開されました。今回は、さらに過激になった『ザ・ボーイズ』シーズン2の感想をとことん書いていきます。

関連記事:『ザ・ボーイズ』シーズン3第1~3話ネタバレあらすじ&感想 - 海外ドラマパンチ

 

 

 

『ザ・ボーイズ』シーズン2基本データ

・原題:The Boys

・配信元:Amazon Prime Video

・話数:8

・原作:ガース・エニス

・クリエイター:エリック・クリプキ(『SUPERNATURAL』)

・キャスト:カール・アーバン、ジャック・クエイド、アントニー・スター、エリン・モリアーティ、アヤ・キャッシュ、ジャンカルロ・エスポジート、福原かれん

・予告編:

www.youtube.com

 

ちょっとした考察(ネタバレあり)

 『ザ・ボーイズ』は、単なるアンチヒーロードラマではなく、社会風刺要素をふんだんに盛り込んでいるところに面白さがあります。

①自国第一主義を風刺

 
 
 
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 『ザ・ボーイズ』の中で最強のヒーローであり、すなわち最低の人間であるのが、皆さん大好きホームランダーです。彼は、世界最強の存在である強烈なエゴ意識のために生きているような人間です。と同時に、アメリカ第一主義を掲げるポピュリストでもあります。シーズン2の第1話あたりで、彼のスローガンの「世界」の部分を「アメリカ」にわざわざ変更したことに、彼の姿勢が顕著に表れています。

 

 そんなホームランダーがシーズン2で出会ったのが、ストームフロント。シーズン2では、彼女の正体が徐々に暴かれていくですが、第6話で衝撃の真実が明らかになります。なんと、彼女はナチス・ドイツの時代にコンパウンドVの実験に参加した最初の被験者だというのです!

 

 今回、ストームフロントがSNSを駆使して大衆の支持を集めたりしているのも、すべてナチス・ドイツの復活のためだったのです。民衆を扇動して支持を集めたりするのが、いかにもナチス的な手法だなと、後から考えると思います。映画『帰ってきたヒトラー』でも、ヒトラーがそんなようなことをやっていました。

 

 歴史上最も悪名高いポピュリズム国家であるナチス・ドイツの生き残りとホームランダーが手を組んでしまったのですから、これは大変です。セブンvsザ・ボーイズだけで済む話ではなく、アメリカ全体に関わってくる話になりました。そういう意味では、シーズン2はシーズン1よりも、はるかにスケールアップしていると言えます。

 

②薄っぺらいポリコレ意識を風刺

 ポリティカル・コレクトネスとは、社会的に正しい言動をしていこうという考えです。男女格差や人種差別、LGBTQ+への配慮などがその例です。近年、海外ではこの動きが非常に盛んです(残念ながら、日本ではさほどでもないですが)。

 

 差別や偏見をなくそうというポリコレは正しい行いですが、その一方でうわべだけのポリコレ意識が見られる場面もしばしばあります。『ザ・ボーイズ』シーズン2の標的になるのが、そういった薄っぺらいポリコレ意識です。

 

 レズビアンであるクイーン・メイヴは、そのことをホームランダーに知られ、許可もしていないのに勝手にカミングアウトされてしまいます。ヴォート社は、これは良い機会だということで、LGBTQ+への配慮もちゃんとしていることを示すためにメイヴを大々的に利用します。その中で「レズビアンだから、男っぽい服装にして」「メイヴは、レズビアンの男役ということで」などなど、LGBTQ+への理解が欠片も見られない発言が連発されます。

 

 自国第一主義=アメリカ・ファーストの話にしろ、薄っぺらいポリコレ意識の話にしろ、これが架空の出来事ならばどれほど良かったことでしょう。しかし、実際にはこれらは架空の出来事ではありません。ドラマを観ている間は、呆れながらも笑っていられるのですが、ふと現実のことだと考えるとやや重い気持ちにもなってきます。

 

 

感想(ネタバレあり)

 ストームフロントというスーパーヒーロー、すなわち新たな”クソ野郎”を迎えた『ザ・ボーイズ』シーズン2。シーズン1は、「この世界では、ヒーローはクソ野郎である」という世界観に慣れるという意味もあったと思いますが、シーズン2ではそれを下敷きに、さらなる世界観の拡大を見せています。

 

 シーズン2では、元ナチスのストームフロントを倒すのが一つのメインストーリーでしたが、今後の物語を見ていく上ではもっと重要な事実も明らかになってきます。というのは、ヴォートはスーパーヒーロー会社などではなく、あくまでも製薬会社だという事実です。ヴォートにとっては、セブンは一つの資産に過ぎず、本当に重要なのは株価であったりするのです。この視点は、シーズン3以降、さらに重要なキーポイントになってきそうです。

 

 ボーイズ側は、シーズン1で一度実質的な解散状態になってしまったものの、シーズン2では再び結集してセブンに挑みます。さらに、キミコやフレンチ―の過去、ブッチャーの弟や父親の話も次々と明かされていきます。最終話にもなると、ボーイズの面々は強固なチームワークを築いています。シーズン2では、彼らがどんどん魅力的なチームになっていく過程が見られたので、シーズン3からも心置きなくボーイズの応援をしていけそうです。

 

 
 
 
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 一方のセブンの方はと言えば、チームワークなんてものは、さらさらありません。専らホームランダーが好き放題やり、ストームフロントがそれをさらに助長します。スターライトは、セブンやヴォートの思うままになる気はなく、ボーイズに喜んで協力します。すっかり落ちぶれてしまったディープとAトレインは、共同教会にご執心。メイブは、仕方なくホームランダーに従い続けていましたが、そのことに疲れて、完全にやさぐれてしまっています。ブラックノワールは、ナッツアレルギーに苦しみます。

 

 特に、ホームランダーの気持ち悪さは、明らかに悪化しています。故人の母乳を大事そうに飲み、息子のライアンを屋根から突き落とし、最後には「俺は何でも出来る」と言いながら街に向かってマスタベーションをする始末。こんな人が、世界最強なんですよ(笑)

 

 『ザ・ボーイズ』と言えば、その過激な描写が一つの特徴です。シーズン2で、最も衝撃的なシーンは、第7話の頭大爆発のところでしょう。『キングスマン』でも頭大爆発がありましたが、あれはもっとキレイでしたよね。こっちは、ドッカーン、グチャッ、ドッカーン、グチャッ、ドッカーン、……。もうヤバすぎて、笑うしかない。

 

 『ザ・ボーイズ』の過激描写は、それだけではありません。第6話の巨大チ〇コ(彼の名前はラブソーセージ)とか、第7話にはがっつりアダルトビデオが映っちゃってます。第7話はモザイクをかけ忘れたようで、2日ほど配信が停止されていました。もともとR18なので、そんなに気にすることでもないのかなとは思っていました。

 

 
 
 
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  一番好きなシーンは、最終話でストームフロントをふるぼっこにするところかな。スターライト、メイブ、キミコがストームフロントを蹴りまくっているところは、スーパーパワーとか何も関係なくて、ただのリンチなんですけどね(笑)

 

 他にも、面白い場面や盛り上がる場面が多く、シーズン2もとても素晴らしいシーズンでした。ボーイズのメンバーやメイブのキャラクターが、シーズン1よりも印象的になってきたのは特に面白く、これからの活躍を見ていきたくなってきています。

 

 一方で、すでに『ザ・ボーイズ』は、シーズン3への更新が決まっていることもあり、物語はまだまだ序章に過ぎないという感じもします。ボーイズvsヴォート社の話はあまり進展がなく、共同教会にも何か裏がありそうです。

 

 最終話の最後では、ヴィクトリア・ニューマン議員もスーパーパワーの持ち主だと明らかになります。第7話の公聴会を開いたのは彼女なので、当然ながら頭大爆発も彼女の仕業だったことになります。つまり、シーズン3では政治の話も絡んでくることになりそうですが、どうなる⁇ 

 

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