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ついに現れた本格SFドラマ『エクスパンス~巨獣めざめる~』シーズン1

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 You know what I love most about Mars? They still dream. We gave up. 

- The Expanse season 1 episode 3
 

 始めにとても大事なことを言っておきます。『エクスパンス~巨獣めざめる~』に巨獣は出てきません。少なくとも、シーズン1の時点では。『ランペイジ 巨獣大乱闘』のような作品とは全く違うので、注意しておきましょう。

 

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『エクスパンス~巨獣めざめる~』シーズン1基本データ

・原題:The Expanse

・放送局:SyFy

・放送日:2015年11月23日~2016年2月2日

・話数:10話

・一話あたりの長さ:43分

・あらすじ:

 運搬船カンタベリー号は、スコピュリ号からの救難信号を発見し、救助に向かう。しかし、実はそれは罠であり、カンタベリー号は謎の船から攻撃を受けてしまう。一方、ケレス・ステーションでは、刑事のミラーが、資産家の娘ジュリー・マオの失踪事件を捜査していた。そのうち、彼らは巨大な陰謀の真実を目の当たりにすることになる。

・予告編:

www.youtube.com

 

圧巻の映像

 『エクスパンス』を見始めた人は、誰もがその映像に圧倒されることと思います。なにしろ、テレビドラマだと思って見始めたのに、始まったのが超A級SF映画並みのクオリティの映像なのです。これには、度肝を抜かれてしまいます。

 

 たくさんの宇宙船が悠々と飛行している場面や、洗練された未来のニューヨークの街並みといったものが、とても作りこまれていて見応えがあります。これほど、ちゃんとしたSFらしい映像が見られる作品は、最近は映画でも珍しい気がするのですが、それをテレビドラマで見られるのです。なんと贅沢ではありませんか。

 

 実は、そもそも宇宙空間を舞台にしたテレビドラマの数は、非常に少ないです。最も有名なのは『スター・トレック』シリーズだと思いますが、他には『宇宙空母ギャラクティカ』ぐらいでしょうか。あとは、『ドクター・フー』で多少そういった要素が見られる程度です。『スターゲイトSG-1』などは、宇宙を舞台にしているとはいえ、宇宙”空間”を舞台にすることはあまりありません。

 

 そういった意味で、『エクスパンス』は、久しぶりに現れた宇宙空間を舞台にした大型SFドラマになります。加えて、近年はテレビドラマでも豊富な予算が掛けられることも多く、この『エクスパンス』にも相当な予算がかかっていそうです。そのこともあって、映像が綺麗で見応えがあるので、これだけでも見てほしいところです。

 

本格ハードSFとして高い完成度

 映像だけでなく、その中の世界観にも非常に見応えがあります。『エクスパンス』が扱うのは、人類が太陽系全体に進出した時代で、地球と火星が2大勢力として冷戦状態にあります。そして、貧しい人々は小惑星で一生を過ごします。そんな貧しい人たちはOPAという組織を作って、地球や火星からの解放を望んでいます。こういった現代社会の鏡映しのような世界が、大きなスケールで見られるのがSFの醍醐味でもあります。

 

 また、『エクスパンス』は科学的にちゃんとしている部分も実は多いです。例えば、OPAの一員を地球の重力で拷問するシーンがありましたよね。考えてみれば、子供の頃から小惑星で過ごしてきた人にとっては、地球の重力は苦痛になり得ます。だから、この方法は拷問として十分に有効になります。

 

 他にも、ホールデンたちがドネジャー号から脱出するときにもちょっとしたアイデアが光っています。このときに、ホールデンはナオミと綱で結んで、ナオミを蹴り上げます。一見すると、ホールデンがナオミを見捨てた行為のようですが、実は作用反作用の法則によりホールデンは地に足が届き、2人とも逃げることができます。

 

 こういった細かいところで科学的にちゃんとしていると、嬉しいですね。『エクスパンス』では、科学的事実に基づいたSF的アイデアが、いくつも取り入れられているのも楽しいところです。

 

 個人的には、最近J・P・ホーガンの『星を継ぐもの』とか、伊藤計劃の『虐殺器官』といったハードSF小説にハマっています。『エクスパンス』も完全にそういった傾向の作品だったので、これはもう歓喜。『エクスパンス』も原作があるようなのですが、結構原作には忠実なんじゃないかなと思います。

 

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『エクスパンス』シーズン1あらすじ(ネタバレ)

 『エクスパンス』の話をしていく以上は、もちろんストーリーに触れなければいけないのですが、それはどうしても難しいです。というのも、シーズン1だけではいまいち全体像がつかめないのです。自分もまだシーズン1しか見ていないので、あまりストーリーについてどうこう言うのも野暮という感じがします。

 

 そのため、とりあえずシーズン1のストーリーをネタバレも含めてざっくりまとめました。シーズン2を観る前の、シーズン1を思い出す際などに読むと良いかもしれません。

 

 ケレス・ステーションに向かっていた氷運搬船カンタベリー号は、スコピュリ号から発せられていた救難信号に応えて救助に向かった。しかし、実はその救難信号はスコピュリ号に取り付けられた火星軍の自動発信機によっ発信されていたもので、罠だった。結果、カンタベリー号は謎の船により爆破されてしまう。運よく逃れたジェームズ・ホールデンら5名のクルーは、ナイト号でしばし浮遊する。

 

 その後、火星宇宙船ドネジャー号に捕らわれた5人だったが、再び謎の船がドネジャー号も破壊する。4人(1人は首がもげて死亡、残りはナオミアレックスエイモス)は、火星軍のロシナンテ号で脱出する。

 

 ロシナンテ号は、ティコ・ステーションのフレデリック・ジョンソン(かつての虐殺者で現OPA幹部)からメッセージを受け取る。そして、彼らはティコ・ステーションに寄った後、アヌビス号があるところへ向こうのだが、途中で密航者を見つける。実はこいつは国連地球軍のスパイだった(シーズン1ラストで死亡)。ちなみに、フレデリックはロシナンテ号にあった火星人の死体からチップを取り出し、アヌビス号が地球製であることを公表した。

 

 ロシナンテ号のクルーは、アヌビス号で生物兵器を見つけるが、その威力を怖れて船を破壊する。そして、一行はエロス・ステーションに向かう。

 

 一方、ケレス・ステーションのミラー刑事は富豪の娘であるジュリー・マオの失踪事件を捜索していた。最終的に、ジュリー・マオはOPAのメンバーであり、父が所有するアヌビス号の秘密を探るためにスコピュリ号で追いかけていたことが明らかになる。ジュリーはその後、何とかエロスに到着するも、例の生物兵器により死亡していた。ちなみに、OPAのリーダーはドレスデンというおじさん。

 

 ジュリーのホテルで合流したホールデンらのクルーとミラーはともに行動することになる。そこで、何者かが細菌をエロス・ステーション中にばらまいて、住民を皆殺しにしようとしていることが明らかになる。なお、この細菌は放射線を浴びると活性化するという性質を持つ。

 

 同じころ、国連のクリスジェン・アヴァサララという人の話も展開する。彼女には夫と一人の孫がいる。駐地球火星大使の男と親しかったが、彼は何かを知りすぎたために殺された。

 

 

 

『エクスパンス』シーズン1感想

 『エクスパンス~巨獣めざめる~』シーズン1を観たわけですが、これは面白い!SFに慣れていない人にはきついかもしれませんが、ある程度慣れている人なら十分楽しめるのではないでしょうか。特に、SF小説をよく読む方や、『ブレードランナー』『エイリアン』のような作品が好きな方には、超おすすめです。

 

 とにかく映像が本気のSFなので、それだけでも観る価値あり。加えて、巨大な陰謀を巡る物語を軸にした展開も、わくわくするものがあります。ただ、まだまだ陰謀が暴ききれていないので、シーズン2以降も楽しみです。

 

 現在『エクスパンス~巨獣めざめる~』はAmazon Prime Videoで配信中。現在までにシーズン4まで制作されており、シーズン5の制作も決定しています。

追記:シーズン6まで更新され、これが最終シーズンとなることが決まりました。

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