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Netflixアニメ版『スコット・ピルグリム テイクス・オフ』に全世界のファンが期待している4つの理由

 2023年11月17日から、Netflixでアニメ版『スコット・ピルグリム テイクス・オフ』が配信されます。スコット・ピルグリムは、カナダのブライアン・リー・オマリーのコミックを原作として、映画化およびゲーム化された人気作品です。

 

 全世界に多くのファンを持つスコット・ピルグリムのアニメシリーズ化ということで、期待は高まっています。すでに発表された情報だけでも期待値は非常に高くなっており、日本の人たちにもとっても必見の内容となっているのですが、今回はその理由を紹介します。

 

 

 

スコット・ピルグリムとは?

 スコット・ピルグリムは、カナダのブライアン・リー・オマリーが2004年から2010年に発表したコミックが原作になっています。日本でも『スコット・ピルグリム VS ザ・ワールド』『スコット・ピルグリム & インフィニット・サッドネス』『スコット・ピルグリム VS ジ・ユニバース』という3巻にまとめられてヴィレッジブックスより刊行されました。

関連記事:コミック版『スコット・ピルグリム』全巻読んでみた:原作vs映画 - 海外ドラマパンチ

 

 主人公は、トロントに住む若者のスコット・ピルグリム。友達とともにバンドをやっています。スコットは、高校生のナイヴズと付き合っていましたが、ちょうどその頃アメリカからトロントにやってきたラモーナに一目惚れしてしまいます。スコットはラモーナと付き合おうとするのですが、そのためにはラモーナが過去に付き合っていた7人の元カレたちを倒さないといけないのでした。

 

 恋愛の要素がメインにはなっていますが、元カレたちとのバトル要素もあれば、バンドマンとしての音楽要素もあり、さらにはギャグ要素もたくさんあります。原作の絵の作風はポップで、日本の漫画やアニメ、ゲームからの影響を色濃く受けています。

 

 2010年には、映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』などで知られるイギリス出身のエドガー・ライト監督が実写映画化しました。興行的には上手くいかなかったものの、評価は高く、サテライト賞作品賞(ミュージカル・コメディ部門)なども受賞しています。

 

 同じく2010年には、ゲーム版もリリースされました。ゲームは、原作以上に日本のサブカルへのオマージュが多く、内容は古き良きスーパーマリオやくにおくんなどにそっくりです。2021年には再リリースされ、現在もSteamなどで販売されています。

 

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 2023年のNetflixアニメ版『スコット・ピルグリム テイクス・オフ』の内容は、おそらく原作に忠実なものになると思われます。これまでの原作や映画版などを全く知らなくても問題ありません。でも、既存のファンにとっては、すでに興奮せずにはいられない様子がたっぷりあるのです。

 

 

豪華キャストがカムバック!

 2010年の映画版には、今考えると非常に豪華なキャストが集まっていました。当時のキャストは以下の通り。

 

  • スコット・ピルグリム役 - マイケル・セラ
  • ラモーナ・フラワーズ役 - メアリー・エリザベス・ウィンステッド
  • ウォレス・ウェルズ役 - キーラン・カルキン
  • ルーカス・リー役 - クリス・エヴァンス
  • ステイシー・ピルグリム役 - アナ・ケンドリック
  • キム・パイン役 - アリソン・ピル
  • トッド・イングラム役 - ブランドン・ラウス
  • ギデオン・グレイヴズ役 - ジェイソン・シュワルツマン
  • エンヴィー・アダムズ役 - ブリー・ラーソン
  • ジュリー・パワーズ役 - オーブリー・プラザ
  • ヤング・ニール役 - ジョニー・シモンズ
  • スティーヴン・スティルス役 - マーク・ウェバー
  • ロキシー・リヒター役 - メイ・ホイットマン
  • ナイブス・チャウ役 - エレン・ウォン

 

 MCUでキャプテン・アメリカを演じたクリス・エヴァンズとキャプテン・マーベルを演じるブリー・ラーソンを始め、映画『ピッチ・パーフェクト』シリーズでブレイクするアナ・ケンドリックやドラマ『メディア王~華麗なる一族~』での演技が絶賛されているキーラン・カルキン、ドラマ『アソーカ』のメアリー・エリザベス・ウィンステッドやウェス・アンダーソン作品でお馴染みのジェイソン・シュワルツマンまで。人気者ばかりです。

 

 そして、2023年のアニメ版では、このキャストが全員戻ってきます。1人残らず、全員が当時と同じ役の声優を務めるのです。キャスティング担当者のナイスプレーです。

 

公式予告編

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原作者&映画版監督も参加

 今回のアニメ版には、原作者のブライアン・リー・オマリーが全面的に参加しています。あの原作の独特なノリを映像化するなら、彼ほど相応しい人物はいません。

 

 また、映画版の監督を務めたエドガー・ライトも製作総指揮として入っています。エドガー・ライトは、近年の映画『ラストナイト・イン・ソーホー』を監督するなど活躍していますが、アニメ化にあたって再びスコット・ピルグリムの世界を訪れてくれるのは嬉しいですね。

 

クリップ映像

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↑ 配信に先駆けて公開された本編映像では、映画版のカットを完コピしています。ただし、原作および映画版ではラモーナはAmazonの配達員の仕事をしていましたが、今回はNetflixのDVDの配達をしています。NetflixはかつてはDVDの宅配レンタル事業を行っていたので、2000年代を舞台にしたNetflixアニメということなら、この改変も妥当で興味深いものです(Netflixが競合他社のAmazonの名前を出したくなかっただけかもしれませんが)。

 

 

ゲーム版の音楽を担当したバンドが再任

 ゲーム版『スコット・ピルグリム』は、その内容以上に音楽が人気を集めている作品でもあります。音楽を担当したのは、アメリカのAnamanaguchi(アナマナグチ)というバンド。

 

 以前からファミコン風のチップチューンを手掛けていたバンドだったそうですが、このゲーム版の音楽はその集大成といった趣きすらあります。ファミコンを知っている世代は懐かしさを感じ、ファミコンを知らない世代にはむしろ斬新に聞こえる名曲集です。

 

 そして、2023年のアニメ版の音楽を手掛けるのは、そのAnamanaguchiです。原作者、映画版の俳優、ゲーム版のバンドを集結させたアニメ版は、まさにこれまでの作品の良いとこ取りといった様相で、全世界のスコット・ピルグリムのファンたちの期待値は爆上がりしています。

 

サイエンスSARUが制作

 それだけではないのが今回の凄いところ。今回のアニメ版『スコット・ピルグリム』を制作したのは、日本のアニメ制作会社「サイエンスSARU」です。サイエンスSARUは、主に湯浅正明作品を手掛けていることで世界的にも評価が高く、近年ではアニメシリーズ『映像研には手を出すな!』『平家物語』、映画『犬王』『四畳半タイムマシンブルース』などの話題作を生み出しています。

 

 本作の監督は、サイエンスSARU所属のスペイン出身のアニメーター、アベル・ゴンゴラ。サイエンスSARU作品全般に関わっていますが、主なところでは『映像研には手を出すな!』のOPアニメーションや『スター・ウォーズ:ビジョンズ』シーズン1第6話「T0-B1」などを手掛けています。

 

 原作からして日本のサブカルへのオマージュがふんだんに盛り込まれていた『スコット・ピルグリム』ですが、ついに日本のアニメ制作会社の手によって映像化されることになりました。予告編を見ても、原作の作風を丁寧に再現していることがよくわかります。

 

ティーザー予告

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OP曲はネクライトーキー「Bloom」

 本編の公開に先駆けてオープニング映像が公開されました。OP曲は、日本のロックバンド、ネクライトーキーの「Bloom」になりました。

 

オープニング映像

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 アニソンですねぇ。バチバチに日本のアニメの雰囲気でやっていくのかもしれません。この曲が本作のために作られたのかどうかは知りませんが、オープニングの1:10頃の歌詞で「君の髪色が何だろうと」は、明らかにラモーナのことを言っています。

 

リサは登場するのか?

 このように、Netflixアニメ版の『スコット・ピルグリム』は、現時点でファンが歓喜する要素しかないのですが、あと一つ、全世界のファンが望んでいることがあります。それは、リサの登場です。

 

 リサは、原作の第4巻に登場したキャラクターでした。スコットとリサは幼馴染であり、偶然に再会したことをきっかけに、また交流するようになります。後半のみで登場するものの重要なキャラクターです。しかし、映画版は原作が完結する前に制作されたこともあり、リサは登場しませんでした。

 

 今のところ、アニメ版にもリサが登場するという情報はありません。とはいえ、もし原作に忠実にストーリーをやるならば、リサは欠かせない登場人物です。はたして、リサはアニメに登場するのでしょうか? もし登場するなら、声優を演じるのは一体誰になるのでしょう? ファンは、かなり楽しみにしています。

 

 

まとめ

 Netflixのアニメ版『スコット・ピルグリム テイクス・オフ』ほど、原作やこれまでの作品へのリスペクトに満ち満ちた作品はなかなかありません。映画版のストーリーは、尺の関係で後半がかなり拙速だった印象がありますが、アニメならばもっとじっくりスコット・ピルグリムの世界を見せてくれるでしょう。

 

 まだスコット・ピルグリムのことを知らないという日本の人も、きっと楽しめる内容になっていると思います。日本のサブカルから影響が濃いため、他の欧米の作品よりも圧倒的に入りやすい作品です。それでいて、主人公たちがかなり性格的にクズだったりするなど、日本の作品ではあまり見られない要素もあるので、まずはぜひ本編を観てみてください。

 

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