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『スコット・ピルグリム』のすゝめ:映画,コミック,ゲームで楽しむ青春アクショントリロジー!

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 『スコット・ピルグリム』ユニバースは、主に3つから成ります。そもそもスコット・ピルグリムを生み出したのが、カナダのブライアン・リー・オマリー。彼のコミックシリーズが原作となり、2010年には映画版が公開されました。同年にはゲーム版もリリースされています。ゲームはしばらく販売中止されていたのですが、今年(2021年)1月に完全版が発売されました。

 

 この3つは、いずれも非常に人気も評価も高い作品です。そして「海外コミック初めて!」「海外ゲームやったことないよ!」という日本の人でも、この3作品は入門編として完璧です。原作者は日本のサブカルチャーの大ファンということで、原作コミックは、アメコミに多いゴリゴリタッチというよりは、日本の漫画に近い画風になっています。ゲームは昔ながらの2次元アクションゲームなので、くにおくんやマリオに近いと言えそうです。

 

 今回は、原作のコミック版、2010年公開の映画版、そして2021年に復活したゲーム版の『スコット・ピルグリム』について、その魅力をネタバレなしで語っていきます。幻のアニメ版についても動画付きで紹介。

 

 

 

コミック『スコット・ピルグリム』シリーズ

 ブライアン・リー・オマリーによるコミック『スコット・ピルグリム』シリーズが、全ての始まりです。トロントに住む若者たちのまったりした日常を描きながら、突如として超絶アクションが登場する独特の展開は、世界中の人の心を惹きつけました。日本語版も出ています。詳しいことは、以下の記事に。

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 コミック版は、その独特なノリとともに、ストーリーが素晴らしいんです。単なるアクションギャグ漫画ではなく、青春物語として、もの凄く面白い!特に最終巻は、仲間たちとの関係と最後のスペクタクルアクションシーンが織り交ざり、圧巻のフィナーレを迎えます。

 

映画『スコット・ピルグリム vs. 邪悪な元カレ軍団』

 2010年に公開された映画『スコット・ピルグリム vs. 邪悪な元カレ軍団』のメガホンを取ったのはイギリス出身のエドガー・ライト。映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ』『ワールズ・エンド』などを監督したことで知られています。

 

 この映画版の一つの魅力が、意外にも豪華なキャスト陣です。主人公のスコットを演じるのはTHEオタク青年マイケル・セラ。謎ガールのラモーナを演じるのは、メアリー・エリザベス・ウィンステッド。アナ・ケンドリックやキーラン・カルキンもいます。さらには、近年はMarvel映画でキャプテン・アメリカを演じているクリス・エヴァンズと、キャプテン・マーベルを演じるブリー・ラーソンが、それぞれブレイクする前に出演しています。

 

 脚本は原作と比べるとやや粗はありますが、この映画の最大の魅力はその音楽です。原作では当然ながら音楽を実際に聞くことは出来ないのですが、映画ではスコットたちのバンド「セックス・ボム・オム」の曲をメインに、イカしたサウンドが全編を盛り上げます。エドガー・ライト監督によって、音楽は視覚的にも体感できるようになっていて、抜群のセンスに痺れます!

 

ゲーム『Scott Pilgrim vs. The World: The Game』

 映画と同じ2010年にリリースされ、ヒットしたゲーム版スコット・ピルグリムは、古き良き2次元スクロールアクションゲームです。そもそも原作がゲーム要素を多く含むので、ゲームとの相性がとても良いんです。

 

 また、原作が日本のカルチャーに大きな影響を受けていたように、ゲーム版も日本のゲームから影響を、もろに受けています。くにおくんとマリオの要素は特に多く、他にも無数のパロディが仕込まれています。

 

 古き良きと言っても、こういったタイプのゲームを初めてやる人でも、とても楽しめる内容になっています。基本的には、とにかくパンチをしていくのですが、ゲームを進めていくほど自分のキャラクターがパワーアップして、新たな攻撃ができるようにもなります。敵の種類も豊富で、単なるパンチキャラだけでなく、遠隔攻撃をする者もいます。自分が選んだキャラクターによっても、異なる攻撃技が出来たりもするなど、単純に見えて楽しみどころが多いのです。 

 

 それらにも増して、このゲーム版の最大の魅力は、音楽にあります。映画版とは全く別なのですが、ゲーム音楽として、聞いているだけでも凄く楽しい。アップテンポでピコピコしたリズムが、気分を盛り上げてくれます。これを聞きたくて、ゲームをやっていると言っても良いぐらいです。

 

 これは、サウンドトラックを担当したAnamanaguchiが、ゲームの復活を記念して2021年1月に挙げた動画です。最初の元カレのマシュー・パテルとのバトルで流れるBollywood(5:32~)は、特に人気があるらしい。最初のステージだからかな?

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 現在発売されているゲームの完全版(Complete edition)は、英語バージョンしかないのですが、特に問題はないでしょう。ストーリーは難しくないですし、会話をするわけでもないので。

 

幻のアニメ版『スコット・ピルグリム』

 現在、スコット・ピルグリムのアニメシリーズは存在しません。製作される予定もありません。ですが、実は公式のスコット・ピルグリムのアニメが1本だけあります。映画の公開に合わせて、アメリカのAdult Swimという放送局で放送された、特別番組みたいなものです。4分弱だけですが、この動画が本編です。

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 これは、原作の第6話にあたる、スコット・ピルグリムの高校時代の話です。スコットが、ドラマーのキムと出会い、付き合った経緯が描かれています。髪飾りを付けたスコットの友人のリサ・ミラーは、映画版には登場していませんが、原作第4巻では重要なキャラクターの一人になっています。

 

 この声優は、ほとんど映画版と同じく、スコット役がマイケル・セラ、キム役がアリソン・ピルです。また、友人のリサをメイ・ホイットマン(映画ではロキシー役)、敵のサイモン・リーをジェイソン・シュワルツマン(映画ではギデオン役)が演じています。

 

 この作画は、ほぼ原作そのままと言っても良いぐらいで、短いながらも完成度の高いものになっています。このまま、アニメシリーズを作ってくれないかなぁと願っています。本当に。

 

追記:2023年にNetflixで製作決定!原作者のブライアン・リー・オマリーや映画版の監督のエドガー・ライトが製作に入っており、声優は映画版と全員一緒。楽しみすぎる!

 

 

まとめ

 ここまで書いてきたように、『スコット・ピルグリム』ユニバースはコミックから映画、そしてゲームにまで展開しています。しかも、3作品すべてが高い評価と人気を得ています。原作だけでなく、派生作品まで全部面白いというのは、珍しいのではないでしょうか。日本文化とも縁の深い『スコット・ピルグリム』トリロジー、全部おすすめです!

 

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