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海外ドラマ『ハンニバル』シーズン2感想:活け造りの美学

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Must I denounce myself as a monster while you still refuse to see the one growing inside you?

- Dr. Hannibal Lecter, Hannibal season 2

 

 『羊たちの沈黙』と対照的に、FBI捜査官のウィルが収監されてしまった前シーズンのラスト。絶望的な状況の中で、ウィルはハンニバルに対して反撃に出ます。さらに猟奇的になる殺人事件と、対照的に美味しそうになっていく料理を前に、どんどん悪夢の世界に引き込まれていきます。それでは『ハンニバル』シーズン2のネタバレあり感想です。

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海外ドラマ『ハンニバル』シーズン2基本データ

・原題:Hannibal

・放送局:NBC

・放送年:2014年

・話数:13

・予告編:

www.youtube.com

 

生き返る登場人物たち

 『ハンニバル』シーズン2を観て驚くのが、登場人物の復活率の高さです。このドラマの登場人物はよく死ぬのですが、それと同じくらいよく生き返っています! シーズン2で生き返った人をまとめてみます。

 

ギデオン博士

 シーズン1で精神科病院から脱走したものの、ウィルに銃殺された。しかし、ウィルが精神科病院に入ったときに再登場。最終的には、シーズン1のときに殺した病院の看護師の仲間たちに殺害される。

 

ベラ

 ジャックの妻の末期ガン患者。ハンニバルのセラピーを受けており、安楽死を望んでいる。ハンニバルもそれを容認しているようだった。ベラは、セラピー中に息を引き取ったかに見えたが、ハンニバルが薬を注射したことで蘇生する。

 

ミリアム・ラス

 ジャックの下で捜査をしていたFBI候補生。ハンニバルの正体を知ったことで行方不明に。シーズン1で彼女の腕が発見されたことで、死亡したと断定されていた。だが、失踪から2年後に、監禁されていたところを見つかる。ハンニバルにマインドコントロールされたミリアムは、チルトン博士が犯人だと思い込み、取り調べ中に銃殺してしまう。

 

フレディ・ラウンズ

 凶悪犯罪を追う記者。ウィルが獣男を殺害した証拠を発見したため、ウィルに殺された。遺体は焼かれて車いすに乗せられ、埋葬後にも掘り返されて神の形に塑像された。だが、実はウィルによる捜査の一環で死を偽装していたのであり、ウィルがハンニバルから信用を得るための計画だった。

 

アビゲイル・ホッブズ

 シーズン1の最後にハンニバルにより殺され、ウィルはその濡れ衣を着せられたことで逮捕された。しかし、実はずっとハンニバルの保護下にあっただけだった。最終話ではアラーナ博士を窓から突き落とした。そのすぐ後に、ウィルの眼前でハンニバルによって頸を切られる。

 

 ハンニバル自身も、一度、首を吊られて危機一髪の状態を経験しました。これほど多くの死亡&復活するキャラクターが出てくるのは、もはや偶然ではなく、意図的な目的があると考えざるを得ません。

 

繰り返す生と死

 ドラマには多くの猟奇殺人犯が登場し、犯行現場を飾り立てています。その中でしばしば出てくるのが、死後に被害者を復活させるために装飾をする人たちです。例えば、馬の子宮に死体を詰め込んだ男がそうですね。

 

 あるいは、シーズン1で遺体を天使の姿にする殺人鬼がいました。彼も、死者が別の形で生まれ変われるようするという点では共通しています。

 

 生の象徴ということに関しては、もう少し直接的なものもありました。妹に子孫を残してほしいと要求する養豚家の男だったり、あるいは、ハンニバルとアラーナ博士の情事もその一つです。

 

 シーズン2では、多くの登場人物が死んでは生き返り、多くの人物が猟奇的に殺され、いくつかの歪んだ生のモチーフが現れます。この生と死、そして復活、さらなる死という循環を何度も度も目の当たりにするうちに、観ている者は悪夢の世界に引き込まれ、抜け出せなくなっていきます。

 

ウィル vs ハンニバル

 『ハンニバル』シーズン2の前半では、ウィルがアビゲイル殺しの容疑で精神病犯罪者病院に入院しています。映画『羊たちの沈黙』では、ハンニバルが拘束服を着ていましたが、シーズン2では逆の立場になっているわけです。

 

 ウィルは、ハンニバルこそが真犯人であると主張し続けるのですが、それを裏付ける証拠は一つもなく、誰も信じてくれません。そこで、ウィルは自分で決着を付けようと考え始めます。つまり、ハンニバルを殺したいと願うようになっていきます。

 

 ウィルは元猟奇殺人犯の看護師に殺しを頼むのですが、ハンニバルはしぶとく生き残ります。ウィルが病院から出た後、今度はハンニバルがウィルを殺そうとするのですが、またしても殺しは失敗します。

 

 ここから、2人の関係はさらにダークなものになっていきます。ウィルが、ハンニバルに急接近していくのです。ウィルは、フレディ・ラウンズを殺した後に、その肉をハンニバルに料理してもらい、「これは人の肉だよ」と言って一緒に食事を楽しんでいます。

 

 ハンニバルもそれを否定せず、そのまま食事をするのですから、ほとんどウィルに対しては自分の正体を認めているようなものです。

 

 でも、これは実はウィルの計画であり、ハンニバルに殺人未遂をさせて逮捕をする目的がありました。まぁ、違法捜査ですよね。一般人に殺しをするよう仕掛けているわけですから。そのせいで、ウィルとジャックはFBIによって逮捕されそうになっていましたが、仕方ないよね。

 

 捜査の一環だったとは言え、実際にウィルとハンニバルの関係は奇妙な方向に進んでいます。ハンニバルがウィルに向かって「相手のことを知るためには、愛していなければならない」と言ったり、最終話では2人がキスするんじゃないかというほど顔を急接近させています。結局は、ハンニバルがウィルの腹をナイフで刺したんですけど。

 

まとめ

 目まぐるしく展開する生と死の歪んだ循環が、悪夢の世界へ誘う『ハンニバル』シーズン2。 ハンニバルが強すぎるのでどうしようもない気がするのですが、ウィルたちはどうやって立ち向かえば良いのでしょう?『羊たちの沈黙』の前日譚であり、次のシーズン3がファイナルなので、最終的にはハンニバルは逮捕されると思うのですが、どうなる??

 

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