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この海外ドラマが気になる<2023年3月>とAIが作ったドラマの話

 先日からU-NEXTと再契約しました。月額料金は高いのですが、最近のHBOドラマはここでしか観られなかったりするので、定期的に戻ってきてしまいます。願わくばHBOやSHOWTIMEの旧作ドラマも、もう少し充実させてくれるとありがたいんですけどねぇ。

 

↓ こちらのポッドキャスト番組もぜひ

 

2023年3月の気になるドラマ

『レジデント・エイリアン』シーズン1 毎週日曜 NHK総合

『THE LAST OF US』シーズン1 毎週月曜 U-NEXT

『カササギ殺人事件』リミテッド 3月1日 U-NEXT

『リハーサル -ネイサンのやりすぎ予行演習-』シーズン1 3月10日 U-NEXT

『メディア王~華麗なる一族~』シーズン4 3月27日~ U-NEXT

 

 ずっと気になっていた『レジデント・エイリアン』がなんとNHKで放送されています。昨年からNHKは日曜深夜枠で『スーパーマン&ロイス』『アストリッドとラファエル 文書係の事件簿』などの海外ドラマを放送していて、なかなか良いチョイスをしているなと思います。

 

 そして、U-NEXTに入っているからにはもちろん『THE LAST OF US』も観ています。3月1日からは嬉しいことにドラマ版の『カササギ殺人事件』も配信が始まります。原作がとても面白かったのですが、これまでWOWOWでしか放送・配信されていなかったので、ついに観ることができます。

関連記事:小説『カササギ殺人事件』感想~贅沢で香り高い名作~ - 海外ドラマパンチ

 

 さらに、U-NEXTではHBOのコメディ・ドキュメンタリーの『リハーサル』も配信が始まります。これから起こりうるすべての出来事を事前に完全にリハーサルするというとんでもないアイデアを実行してしまったようです。

 

 そして、大本命は3月末開始の『メディア王~華麗なる一族~』のシーズン4。HBOでの放送と同日にU-NEXTでも配信が始まります。めちゃくちゃ面白いシリーズなので、まだまだ観ていたい気持ちはあるのですが、これでファイナルシーズンとなります。1話1話大事に観ていきたいと思います。

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AIが作ったドラマ

 最近、AIへの注目度がさらに高まっています。昨年は画像生成AIが人気になり、先月からは検索に使えるChatGPTが大人気です。もちろん、AIは映像も作ることができます。先月頃、ドラマ『となりのサインフェルド』を模したアニメーション「Nothing Forever」がTwitchで配信されていました。

 

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 Skyler HartleとBrian Habersbergerが作成したAIは、永遠に『となりのサインフェルド』のパロディをアニメーションで生成し続けることができます。アニメは非常にぎこちなく、ストーリーもほとんどないようなものですが、AIが独自に映像と会話を作り出していることは驚きに値します。

 

 今後、技術が発展すれば、AIが作ったドラマと人間が作ったドラマの見分けがつかなくなる日も来るに違いありません。AIに人間の感情が理解できないからといって侮ってはいけません。例えば、人間には犬の感情がわかりませんが、過去の経験から、その犬に何をしてあげれば喜ぶのかはわかります。同様に、AIもどのようなドラマを作れば人間が喜ぶのか、わかるようになってくるはずです。

 

 AIができるのは、過去作のパロディだけではありません。囲碁や将棋をするAIはしばらく前から実用化されていますが、それらが用いる手法は、必ずしも過去の手法を模倣したものばかりではなく、AIが独自に考え付いたまったく新しいものもあります。そのような手法を前にすると、たとえ世界的な名人であっても太刀打ちできなかったりします。

 

 AIは、これまで観たこともなかったような、独創的で興奮するようなドラマや映画を生み出すようになるでしょう。そうなったとき、私たちはどうすれば良いのでしょう? もしかしたら「AIより人間が作った映画・ドラマの方が好きなんだ!」と頑固に言い続けるぐらいしか方法はないかもしれません。

 

 ただ、おそらくそう主張し続けられるのは現在の映画・ドラマファンだけで、それ以外の人たちはAIの作ったエンタメを何のためらいもなく楽しむようになります。だから、エンタメ業界としてはもっぱらAIアーティストばかりを起用することになり、人間が作った作品は現在でいうところの「ミニシアター系」のみになるでしょう。

 

 それは、それで良いのかもしれません。ファンは、結局、趣味で映画やドラマを楽しんでいるので、たとえAIがエンタメ界を席巻しても、人間の作った作品を選び続けることはできます。「ミニシアター系」の映画やドラマを観続ければ、良いのではないでしょうか。

 

 話がかなり未来に飛びましたが、幸か不幸か現在のAIには致命的な問題があります。先ほどの『となりのサインフェルド』をパロディし続けるAIの配信は、キャラクターの差別発言により、数日間停止されました。

 

 このような問題は初めて起こったのではありません。過去にも、マイクロソフトの言語AI「Tay」が公開から数時間で差別発言を始めたことがあります。これらの問題については、先日、HBOで放送されているジョン・オリバーの番組『Last Week Tonight with John Oliver』でも扱われていました。

 

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 AIは機械なので差別的なものも含め、思想など全く持っていません。AIが差別発言をしたのは、そのAIがインターネット上から集めた素材の中に差別的なものが含まれていたからです。インターネットが差別の温床であるのは誰もが知るところですが、現在のAIは差別的な思想を排除して考えることができません。

 

 ジョン・オリバーは、トークの終盤でこんなことを言っています。「つまるところAIは鏡だ。私たち自身をそのまま映し出している。最も良いところも最も悪いところも」。とても的を射た発言だと思います。AIの誕生は、今の人類のあり方を反省する絶好の機会であり、自省できなければAIを活用していくことなど金輪際できないでしょう。

 

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