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映画『プレーム兄貴、王になる』~古き良きマサラムービー~

 「インド映画が面白い!」と言われ始めてから、もうしばらく経ちます。『きっと、うまくいく』(2009年)や『バーフバリ』二部作(2015,2017年)など、世界的にも注目されるインド映画は本当に増えてきました。そんな中、あえて原点回帰をしようと挑んだのが今回紹介する『プレーム兄貴、王になる』です。そんな『プレーム兄貴、王になる』とはそんな作品なのか、感想、解説などを紹介していきます。

 

 

 

 

『プレーム兄貴、王になる』基本情報

・制作国:インド

・言語:ヒンディー語

・原題:Prem Ratan Dhan Payo

・公開日:2015年11月12日(インド)、2020年2月21日(日本)

・上映時間:164分

・監督:スーラジ・バルジャーティヤ

・出演:サルマン・カーン、ソナム・カプール

・あらすじ:

 その人柄から皆に「兄貴」と呼ばれて親しまれている貧乏役者のプレームは、マイティリー王女に片思いをしていた。そんなマイティリー王女の婚約者であるプリータムプル王国のヴィジャイ王子は、王位継承の儀式の直前に大怪我を負ってしまう。そこで、ヴィシャイ王子に瓜二つのプレームは、王子の替え玉として公務を執行することになる。

・予告編:

youtu.be

 

『プレーム兄貴、王になる』キャストに注目!

 『プレーム兄貴、王になる』の主演は、インドの大スター、サルマン・カーンです。日本では2019年に公開され話題を呼んだ『バジュランギおじさんと、小さな迷子』や『ダバング 大胆不敵』(2010年)、『タイガー 伝説のスパイ』(2012年)に出演しており、現在のインド映画界で最も人気のある俳優の一人となっています。

 

 ヒロインのマイティリー王女を演じるのは、インドの女優ソナム・カプール。日本でも劇場公開された『パッドマン 5億人の女性を救った男』(2018年)、『SANJU サンジュ』(2018年)などにも出演しています。instagramのフォロワーは2600万人を超えており、現在大注目の女優です。

 

豪華絢爛プレーム兄貴

 『プレーム兄貴、王になる』の見所は、何と言ってもその豪華絢爛さ。最初から最後まで、物語の舞台となる場所や登場人物たちの衣装は、とてもきらびやかで豪華なものです。王族の物語とインド映画というのは昔から非常に相性が良く、今回もそんなインド映画の強みが生かされていました。

 

 そして、忘れてはならない(というか、忘れられない)のが数々の踊りや音楽の数々。音楽に関しては、ほぼ全編に渡ってインドの民族的な音楽が流れています。ダンスシーンも非常に多く、ザ・インド映画というものを感じさせられる作品になっています。

 

『プレーム兄貴、王になる』感想

 歌あり、踊りあり、という豪華絢爛なインド映画『プレーム兄貴、王になる』なのですが、正直言って自分にはあまり刺さりませんでした。というのは、自分が近年のインド映画でこの世界にハマってしまった人間だからかもしれません。

 

 自分がインド映画にハマったきっかけとなったのは、他の多くのインド映画ファンと同じく『きっと、うまくいく』でした。その後、アーミル・カーンの『PK』や『チェイス!』、そして『バーフバリ』や『タイガー 伝説のスパイ』などの作品を観てきました。昨年は、『盲目のメロディ インド式殺人狂騒曲』や『フライング・ジャット』などを劇場で観てきて、特に前者については年間ベスト級に面白かったです。

 

 ただ、これらの作品はいずれも2010年以降に作られた作品であり、「古き良き」インド映画ではないのです。『バーフバリ』にはその要素もありますが、それ以上に怒涛のアクションで楽しませてくれる作品でした。

 

 つまり、自分は踊りや歌や主役のインド映画にハマったのではなく、脚本やアクションに磨きがかかった近年のインド映画を観てハマった人なのです。だから、『ムトゥ 踊るマハラジャ』のような古き良きインド映画である『プレーム兄貴、王になる』にいまいちハマり切れなかったのかもしれません。

 

『プレーム兄貴、王になる』まとめ

 『プレーム兄貴、王になる』が目指そうとした、古き良きインド映画をもう一度作ろうという目論見は見事に達成されていると言って良いでしょう。そのため、『ムトゥ』などの作品でインド映画にハマった人々にとっては、これはこの上なく面白い作品になっています。

 

 しかし、『きっと、うまくいく』や『盲目のメロディ』など、ストーリーの面白さで3時間近い上映時間をたっぷり楽しませるタイプのインド映画が好きな人にとっては、『プレーム兄貴、王になる』はやや退屈さを感じてしまうかもしれません。

 

 とはいえ、映画をどう思うかは人次第。『プレーム兄貴、王になる』がきっかけで、『ムトゥ 踊るマハラジャ』といった古き良きインド映画にハマる人だっているかもしれません。ぜひ、一度ご鑑賞を!