3年ぶりにドラゴンの咆哮が世界中に響き渡っています。大ヒットドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の200年前を舞台にした前日譚『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』がついにスタートしました。
私は『ゲーム・オブ・スローンズ』が放送されていたときはまだ観ていなかったので、リアルタイムで観るのは今回が初めて。ちょっと感想を書き残しておきたいと思います。
なお、この記事では解説はしていません。内容をより深く理解したい人は、原作を読むか、詳しい人の解説記事を読むなどしてください。私自身は原作を読んでいないので、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』本編の知識、しかも若干おぼろげな知識だけで適当にネタバレ感想を書いています。
海外ドラマ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』は、U-NEXTで独占見放題配信中。本国放送と同時刻の毎週月曜日午前10時に新エピソードの字幕版と吹替版がともに配信されます。4K/Dolby Vison/Dolby Atomosで視聴できます。初回31日間無料。その後は月額2,189円(税込)です。
※以下『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1第1話および『ゲーム・オブ・スローンズ』最終章のネタバレを含みます。
予告編
まず、盛り上がるのは、ドラゴンが乗って王都(キングス・ランディング)の上空を飛んでいるシーン! 『ゲーム・オブ・スローンズ』最終章で焼け野原になった王都ですが、このときはもちろん無傷です。王都の街並みを見て、ついにウェスタロスに戻ってきたんだなと実感することができました。
ドラゴンから降りて登場するのは、レイニラ・ターガリエン。それを迎えているのが、アリセント・ハイタワーです。このドラマの主人公だと言われています。続いて王のヴィセーリス・ターガエンが登場。マット・スミス演じるデイモン・ターガリエンは、王でもないのに鉄の玉座に座った姿で初登場しています。すでに悪人オーラをびんびんに出しています。
マット・スミスといえば、イギリスの長寿SFドラマ『ドクター・フー』の11代目ドクター役でお馴染み。あのときはチャーミングな魅力を発揮していましたが、今回はとっても悪い顔をしています。マット・スミスは、悪人も似合うんですよね。
デイモンはヴィセーリスの弟なので、レイニラの叔父にあたりますが、どうやらレイニラはデイモンに気があるようにも見えます。普通ならこの2人がくっつくはずがありませんが、ここはウェスタロス。親族同士でも何でもありです。そのことは無視したとしても、シンプルにそいつは悪い奴だからやめておけと言いたいですけどね。
というか、ウェスタロスってこんなに血生臭い世界でしたっけ? グロ度が『ゲーム・オブ・スローンズ』よりも上がっていませんか? デイモンが王都の守り人たちとともに犯罪者たちをバラバラにしているシーンはなかなかグロかった。死体を切り刻むのは精神面で異常のある凶悪犯罪者がやるものだと思っていましたが、兵士でもやることがあるんですね。
『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』の原作は『炎と血』なのですが、そのタイトルの通り、「血」は象徴的な意味でも物質的な意味でも大量に出てきています。特に、出産シーン。怖かったなぁ。あれは今でいう帝王切開だと思うのですが、当時(いつ?)は切開をしたら出血多量により母親が100%亡くなってしまうようです。
帝王切開をすれば子供は救えるが、母親は救えない。あるいは、母親が自力で子供を産めることを天に願うか。ヴィセーリスは究極の選択を迫られます。ヴィセーリスは、当の母親の意見は全く聞かずに、子供を救うことを選びました。どっちの選択肢でも失うものが大きいですから、難しい判断だとは思います。
手術は一応うまくいき、男児が生まれましたが、数時間後に子供も亡くなってしまいました。さすがに一家が気の毒だ。葬式での「ドラカリス!」の掛け声は久しぶりに聞けて興奮しましたけど。
ターガリエン家に残されたのは、ヴィセーリスと娘のレイニラ、弟のデイモンの3人。他にも親戚がいるかどうかは知りません。一家が団結できるならまだしも、デイモンはなんと祝賀会を開いて、自分が次の王になれると喜んでいます。クズだなぁ。
さすがのヴィセーリスも堪忍袋の緒を切らし、後継者はレイニラにすると宣言します。諸侯も軒並み賛同し、ここで第1話は終了します。エンディングテーマは『ゲーム・オブ・スローンズ』のテーマ曲。そういえば冒頭にオープニングらしいオープニングがなかったのですが、第2話以降はあったりするんでしょうか。ぜひ見てみたいですけどね。
今後の展開を少し予想してみましょう。メインになるのは、ヴィセーリスとデイモンの対立でしょう。王になる道を閉ざされたデイモンが黙っているはずがありません。気になるのは、レイニラとアリセントの立ち位置です。レイニラはそのまま落ち着いていればいずれは女王になれますが、もしデイモンと関係を持つようなら非常に面倒なことになります。
アリセントの行動には、父親のオットー・ハイタワーの思惑も関わってきそうです。葬式の日の夜、オットーはアリセントに亡き妻の服を着せて、ヴィセーリスの部屋に行かせました。早速、空いた王妃の座にアリセントを就かせようとしているように見えます。どうなるのでしょう?
ちなみに、今回のエピソードのちょっと面白かったところ。以前から、あの鉄の玉座はとても座り心地が悪そうだし、剣で作られているから誰か怪我をするんじゃないかと思っていました。はい。王のヴィセーリスは、鉄の玉座のせいで切り傷を負っています。ふかふかのソファにでもすれば、もっとリラックスできるだろうに……。
次回の第2話は、8月29日午前10時から。『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1は全部で10話です。