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海外ドラマ『デクスター』シーズン6感想:デクスターと信条

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Monster story, Daddy!

- Harrison Morgan in Dexter season 6

 

 とんとんと見続けて、気付けばシーズン6に突入している『デクスター』。カルト殺人が絡んでくるシーズン6は、デボラ・モーガン受難のシーズンでもあります。

↓前シーズンの感想

海外ドラマ『デクスター』シーズン5感想:デクスターと喪失 - 海外ドラマパンチ

↓デクスター感想記事まとめ

『デクスター』カテゴリーの記事一覧 - 海外ドラマパンチ

 

追記:2022年3月7日より、Huluで8年ぶりの新シーズンとなる『デクスター:ニュー・ブラッド』が配信開始。アメリカで大きな話題を呼んだ注目作です。Huluでは『デクスター』の過去8シーズンもすべて見放題配信中。月額料金は1,026円(税込)

 

海外ドラマ『デクスター』シーズン6基本データ

・原題:Dexter

・放送局:Showtime

・放送年:2012年

・話数:12

・あらすじ:

 デボラはクインと1年近く付き合い、同居もしていた。そんな折、警部補に昇進する話が持ち上がる。一方、マイアミの街では聖書の終末論者による猟奇連続殺人事件が発生していた。

 

 

海外ドラマ『デクスター』シーズン6ネタバレ感想

 まず、アスター&コーディはどこ行った!? シーズン5のラストでは、一緒に住むみたいな話になってなかったけ? 気のせいか。現実的に考えるなら、たぶん子役たちが大きくなっちゃったんですかね。ハリソンはいますよ。生贄にされかけたりして、大活躍です。

 

 シーズン6は、あんまりデクスターの話がないなという印象を受けました。これまでのシーズンでは、デクスターの理解者が現れて、デクスターと行動をともにしていたのですが、今回はそのような存在がいません。シーズン6でデクスターの宿敵となるのは、トラヴィス・マーシャルという狂信者の青年ですが、彼はあまりデクスターと一緒にはいません。

 

 毎シーズン、異なったタイプのシリアルキラーが登場する『デクスター』ですが、シーズン6で扱われるのは、トラヴィスとゲラー教授による宗教殺人です。カルト要素が入った事件は、猟奇的なものが多い印象があります。特に、創作作品の中では死体に装飾が施されることも多く、より狂気的に描かれます。

 

 シーズン6の殺人事件も、αとωの文字に皮膚が縫い合わされ、腹から蛇が出てきたり、刑事たちの頭に血が降りかかってきたりします。中でも、一番狂気を感じたのは、イナゴ殺人。捜査員たちが現場に到着したときは、被害者はまだ生きていたのですが、その瞬間に仕掛けが動いて即死してしまいます。これだけでも目を覆いたくなる場面だったのですが、さらにもう一つ仕掛けがありました。近くの棚を空けると、無数のイナゴが飛び出してきたのです。イナゴなので、人間に実害はないのですが、さすがにあれだけの量が出てくると、トラウマになります。

 

 という感じで、事件はこれまでの中で最も狂気的。しかし、個人的にシーズン6は物足りなかった。スリルが足りません。デクスターとトラヴィスの交流が少ないために、いまいち2人の対決構図がハッキリ出てこないのが一つ。また、デクスターがあまり殺人をしていないため、宿敵のトラヴィスはデクスターがシリアルキラーだという証拠を掴んでおらず、デクスター自身は危険な立場にいません。トラヴィスが最初から絶対悪であり、デクスターなら彼を簡単に殺せてしまいそうなのも、スリルを減らしています。

 

 トラヴィスの正体に関するトリックは面白かったので、こういったトリックをメインでやっていくのもアリだったのかなと思います。ついでに、前シーズンでクインはデクスターがかなり怪しいという証拠を得ているにも関わらず、今シーズンではそのことを全く忘れてしまったようなのも惜しい。シーズン1,2では、デクスターに疑いを抱いたドークスが、徹底的にデクスターを追いかけていたので、今回は消化不良です。だいたい、クインはデボラに振られたことに落ち込みすぎなんだよな。

 

 代わりに、今シーズンの主役はデボラ・モーガンと言っても良いでしょう。なんだかんだクインと付き合い続けていたデボラですが、クインが突如プロポーズをしてきます。しかし、デボラはもっと気楽な関係でいたかったので、2人は別れることになります。ちょうどその頃に、警部補に昇進する話が出てきて、デボラは引き受けます。政治的な駆け引きで、バティスタに申し訳ないとしても、断るわけはありません。

 

 ラゲルタも警部に昇進しているのですが、彼女は性格が悪いのなんの。昇進すると、そんなに性悪になるものでしょうか。でも、ときにはデボラを助けたりするので、よくわかりません。マイアミ市警のためにやっているというのも真実だし、自分のためにやっているというのも真実なのかな。その二つがいつも対立するわけでもないので。

 

 シーズン後半では、デボラがカウンセリングを受けていく中で、デクスターへの気持ちに気付いていきます。これまで、デボラが兄としてデクスターを非常に慕っていたことは明らかなのですが、どうやら無意識ながら、別の感情もあったようです。デクスターに恋愛感情を持っているというのです。

 

 正直言って、この展開は全く望んでいませんでした。いくら義理の兄妹とはいえ、それはグロテスクではないか。単に、仲が良い兄妹というだけで良いじゃん! 個人的には、さすがに受け入れがたい展開でした。

 

 幸いにも、この方向で話が進んでいくことはなさそうです。シーズン6最終話の最後で、デボラはデクスターがトラヴィスを殺害しているところを目撃してしまいます。あんなビニールぐるぐる巻きのところを見られたら、さすがに言い訳も何も出来ません。デクスター、絶体絶命! とともに、このシーンを見ながら、心の中ではこの兄妹の間で恋愛関係が進展することはなくなったなと、少し安堵していました

 

まとめ

 これまでのシーズンと比べると、ややスリルの少ない印象を受けてしまったシーズン6。それでも、トラヴィスの正体が明らかになったあたりから、一気にスリリングになって、一気に観てしまいました。最後のデクスターの「Oh, god.」のシーンは、とんでもないクリフハンガーで、この後が気になって仕方ありません。頼むぞ、デボラ!

 

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