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海外ドラマ『デクスター』シーズン8感想:デクスターと教範

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- Dexter Morgan in Dexter season 8

 

 『デクスター』シーズン8を見終わりました。一応、これがファイナルシーズンです。実はファイナルではないのですが、その理由はまた最後に書きます。

 

 今回もいつも通り感想を書いていきます。最終話について色々言いたいことがありますが、それは後半にまとめることにして、まずはシーズン8第1~11話の感想ということで書いていきます。

 

↓前シーズンの感想

海外ドラマ『デクスター』シーズン7感想:デクスターと真実 - 海外ドラマパンチ

↓デクスター感想記事まとめ

『デクスター』カテゴリーの記事一覧 - 海外ドラマパンチ

 

『デクスター』シーズン8基本データ

・原題:Dexter

・放送局:Showtime

・放送年:2013年

・話数:12

・あらすじ:

 マイアミで、脳を割って脳ミソをくり抜く殺人鬼が現れる。応援として呼ばれた、サイコパス研究家のエブリン・ボーゲル博士は、デクスターの父親のハリーとともに"ハリーの掟”を作った人物だった。デクスターは、ザック・ハミルトンという青年に殺しの掟を伝授するようエブリンから頼まれる。

 

 

 

『デクスター』シーズン8ネタバレ感想

①デクスターの弟子

 義理の父親のハリーから"ハリーの掟”として、殺人鬼としての生き方を教わっていたデクスター。実は、ハリーの掟を作ったのは、ハリーではなくサイコパス研究家のエブリン・ボーゲル博士でした。自らをデクスターの「精神的な母親」を述べるボーゲル博士は、デクスターのすべてを知っています。というよりは、知っているつもりになっています。

 

 ボーゲル博士は、デクスターが本当に他人と親密になることは出来ないと考えています。学者の割には、頭が固いですね。脳の共感性を司る部分が失われていたら、理論的にはそうなのかもしれませんが、脳の機能にはまだまだ謎が多いですからね。この話も面白そうですが、とりあえず関係ないので、置いておきます。

 

 シーズン8のデクスターは、今度はハリーの立場になります。とは言っても、サイコパスではない息子のハリソンに掟を教えるわけにはいかないので、別の若手サイコパスに伝授します。それが、富豪の御曹司のザック・ハミルトンでした。

 

 デクスターと同じく殺人衝動を持つザックは、既に人を殺しています。一応、父親の愛人だったという理由はあるのですが、それで殺されては被害者も浮かばれません。そこで、デクスターの出番。衝動をコントロールし、殺されるべき者を殺す方法を教えます。最初は、ザックが勝手な行動をしてしまったのですが、徐々に上手く行き始めます。

 

 しかし、その途端にボーゲル博士の息子でサイコパスのオリバー・サクソンに殺されてしまいます。さらに、ボーゲル博士も殺されます。おまけに、デボラも撃たれてしまいます。最終的には、デボラの敵討ちのような形でサクソンを殺すことが出来るのですが、かなりやられっぱなしの印象です。

 

②夢見るデクスター

 第6話では、シーズン7でデクスターのソウルメイトだったハンナ・マッケイが再登場します。デクスターは、完全にハンナにぞっこんなのですが、なんと息子のハリソンもハンナのことが大好きです。デボラも言っていましたが、親子そろって美女には目がないというか、なんというか……(笑)

 

 デクスターはハンナの気持ちも確認することができ、彼女となら明るい将来が築けるのではないか、という期待を持ちます。完全にその気になった彼は、ハンナとハリソンの3人でアルゼンチンに引っ越すべく、仕事や家などの整理を始めます。口約束ではなく、本気の本気でアルゼンチンに行くつもりなんです。

 

 未来のことを考えるという行動は、人間が他の生物と異なる点の一つです。動物は、その場しのぎの行動がメインであり、先の自分の人生がどうなるかなどは考えていません。たぶん。以前のデクスターも、自分の将来はどうせ殺されるか逮捕されるかだと思っていたので、ろくに考えてはいなかったようです。

 

 でも、ずっと一緒にいたい2人の人物と出会い、自分の幸福な将来を夢見るようになります。これも、デクスターが怪物から人間になった証なのでしょう。

 

③謎のラスト15分

 『デクスター』のエンディングが酷いということは、そこそこ有名だったので、自分も事前に身構えて臨んでいました。デクスターがデボラを殺すという展開は、自分がぼんやりと考えていた最悪のエンディングの一つでした。ただ、勝手に想定していたのは、頑なに人殺しを否定するデボラ vs デクスターの対決でデボラが命を落とすというものだったので、安楽死だったことには驚きました。

 

 デクスターがデボラを安楽死させた理由は、たぶん過去のデボラの発言にあります。シーズン3第7話「友達の条件」で、デクスターの父親の友人だったカミーラが重い病に苦しんでおり、彼女はデクスターに安楽死させてくれと頼みます。そのときのデクスターとデボラとの会話で、デボラは「自分がこんな状態になったら撃ってくれ」と言っています。

 

 銃で撃たれ、手術後に悪化して苦しんでいるデボラは、まさに"こんな状態”だったわけです。そこで、デクスターは、デボラが言った通りのことを、バカ正直に実行してしまったのです。

 

 一応、伏線があったので、デボラの安楽死の件は一旦置いておきましょう。デクスターの謎行動は、もう一つあります。それは、自分は死んだフリをして、別人として生きるという決断です。ハリソンやハンナを幸せにするためには、自分のような怪物から離れていなければならないというのが、その理由です。

 

 口ではもっともらしいことを言っているのですが、行動はとんでもなく自分勝手です。ハリソンを見捨てたのですから。デボラも何回か言っていた通り、ハリソンには父親が必要です。母親のリタは既に亡くなってしまっています。ハンナを慕ってはいますが、それでも父親のデクスターはハリソンの面倒を見るべきではないでしょうか。

 

 最初は完全に怪物だったデクスターが、どんどん人間味を増す様を見てきたのに、この終わり方ではまた怪物に逆戻りです。彼の行動は、心ある人間がする行為とは、どうしても思えないのです。

 

 

 

まとめ

 『デクスター』シーズン8自体も、これまでのシーズンと比べるとややトーンダウンしてしまった印象ですが、最終話はなおさらです。できれば、自分の中では最後はなかったことにしたいのですが、どうやらそうもいかなそうなのです。

 

 というのは、シーズン9が出来るからです。本来ならば、このニュースは喜ぶべきことでしょう。しかし、これはシーズン8最終回の後の話になるそうです。そのため、シーズン9が作られてしまった時点で、シーズン8最終回をなかったことには出来ません。なにしろ、その話を基にして続きが作られていくのですから。

 

 とはいえ、シーズン9は最終回の失態を挽回してくれるものになる可能性もあります。そこは、もう祈るしかないのですが、ぜひ良いものを作ってほしいですね。本当に頼む。

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