現役物理学科生が、海外ドラマ『ビッグバン・セオリー』を科学・海外カルチャーの両面から解説をするシリーズ第3弾です。今回は、『ビッグバン・セオリー』シーズン7エピソード4「落ち込みの法則」を解説していきます。
本来ならば、物理学科生であることを生かして科学の話も交えていきたいところなのですが、見返してみたところ、今回のエピソードには科学ネタが一つもありませんでした。『ビッグバン・セオリー』は、科学者たちが主人公のドラマのはずなのに、ときどきこういうことがあるんですよ。
あらすじ
シェルドンは、エイミーに映画『レイダース/失われたアーク』を観せたところ、このストーリーには穴があると言われます。ペニーはコミュニティ・カレッジの心理学の授業でレナードの母親が書いた本を読んだことを知り、レナードを落ち込む。ラージとスチュアートは、出会い系サイトに登録する。
映画『レイダース/失われたアーク』の穴
インディ・ジョーンズ・シリーズ1作目の『レイダース/失われたアーク』を観たエイミーは、この映画には穴があると言います。「映画の結末にインディが全く関わっていない」というのです。
『レイダース』は自分も好きな映画なので、改めて振り返ってみたのですが、言われてみれば確かにそう。最終的にナチスを倒したのは、アークの中の幽霊なんですよね。結局、インディはナチスの邪魔をしただけだったのです。まあ、だとしても、映画はめちゃくちゃ面白いので名作には変わりないんですけどね。
モンティ・パイソンのドキュメンタリー
レナードを慰めようとしたペニーは、レナードと一緒にモンティ・パイソンの6部作のドキュメンタリーを一緒に見てくれたと言います。このモンティ・パイソンのドキュメンタリーとは、現在Netflixで配信されている『モンティ・パイソンのバックステージ』のことだと思われます。
モンティ・パイソンとは、イギリスのコメディグループのことで、世界的に人気があります。BBCの『空飛ぶモンティ・パイソン』という番組はかなり有名です。
『大草原の小さな家』
『大草原の小さな家』は、アメリカで1974~1984年に放送されたテレビドラマです。NHKでも放送されていたらしく、日本でもファンの多い作品です。
シェルドンは、『大草原の小さな家』の矛盾を指摘してバカにするときに「Little House on on the Preposterous(バカげたところの小さな家)」と言います。これは、『大草原の小さな家』の原題Little House on the Prairieをもじったものです。