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ドラマ『ボアード・トゥ・デス』~ツッコミ不在のほのぼのコメディ~

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In my heart, I'm a vegan. In my mouth, I lack discipline.

- Jonathan Ames in Bored to Death

 

  最近の日本では、ツッコまない漫才が流行っているようです。ノリツッコミのノリだけあって、ツッコミがないのですね。実は、『ボアード・トゥ・デス』もそんなコメディドラマです。今回は、ちょっと知的でおしゃれな雰囲気で展開する、ツッコミ不在コメディ『ボアード・トゥ・デス』の紹介です。

 

 

 

ドラマ『ボアード・トゥ・デス』基本データ

  • 原題:Bored to Death
  • 放送局:HBO
  • 放送期間:2009~2011年
  • シーズン数:3
  • 話数:24
  • 一話あたりの長さ:28分
  • あらすじ:スランプに陥り、恋人にも振られた小説家のジョナサン・エイムズは、私立探偵を始めてみることにした。

予告編

www.youtube.com

 

『ボアード・トゥ・デス』登場人物&キャスト

ジョナサン・エイムズ/ジェイソン・シュワルツマン

 推理小説を1冊書いたが、それっきり書けていない小説家。スザンヌに振られた。なんとなく私立探偵を始めてみる。演じるジェイソン・シュワルツマンは、映画『ダージリン急行』や『天才マックスの世界』などウェス・アンダーソン作品の常連として知られています。今年放送予定のドラマ『FARGO/ファーゴ』シーズン4にも出演予定。

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レイ・ヒューストン/ザック・ガリフィアナキス

 ジョナサンの友人の漫画家。妻のリアと子供が一人いる。リアとは、セックスレス状態にあり、なんとかしたいと思っている。仕事がないのも困っている。演じるザック・ガリフィアナキスは、映画『ハングオーバー!』シリーズのアラン役でブレイクしました。

 

ジョージ・クリストファー/テッド・ダンソン

 雑誌編集長。ジョナサンの上司かつ友人。死ぬほど人生に退屈(bored to death)しているため、刺激を求めて色々なことを試している。演じるテッド・ダンソンは、ドラマ『CSI』シリーズや『グッド・プレイス』でもお馴染みの人です。

 

すべてにノるジョナサン

 『ボアードトゥデス』の主人公は、スランプに陥った作家のジョナサン・エイムズという男です。この人が、まあツッコまないんだ(笑) 基本的にはレイとジョージはボケ担当です。他のドラマならば、主人公がツッコミか、そうまでしないまでも変な目でボケを一瞥するという流れがよくあります。

 

 しかし、彼らの突飛な言動に対して、ジョナサンはたいてい「へぇ」とか「良いじゃん」といったような返答ばかりするのです。おまけに、「じゃあ、一緒にやってみよう」とまで言い出す始末。とにかくツッコまずにノるのです。

 

 

『ボアード・トゥ・デス』感想(ネタバレなし)

 『ボアード・トゥ・デス』は、一話完結の探偵ものというスタイルで、とても気軽に観ていくことができます。しかも、激しいアクションや怒涛の展開といったものもほとんどないので、全編を通してまったり進んでいきます。それでも、笑いのツボは外さず、たっぷり笑わせてくれます。

 

 個人的には、ジェイソン・シュワルツマンら3人が醸し出す雰囲気が堪らなく好き。3人とも、このドラマの中ではどことなく知的な感じがするんですよね。会話の中でも、ハムレットやチャンドラーといった文豪の名前がちょくちょく出てきます。ただ、実際には下品な内容の話も普通にして、葉っぱもたくさん吸います。それでも、絵面が汚くなることはなく、一貫してNYらしいおしゃれな雰囲気があります。女性陣も、セクシーというよりは都会的なオシャレな人たちが多いです。

 

 知的な人々が主人公のコメディドラマといえば『ビッグバン・セオリー』もありますが(登場人物のほとんどが博士号持ち)、こちらには『ボアード・トゥ・デス』のような知的な雰囲気はあまりありません。観客の笑い声が入り込むシットコムなので、当然と言えば当然なのかもしれませんが。それか、『ボアード・トゥ・デス』の舞台がニューヨークという時点で、何をしてもオシャレになるのかもしれませんね。

 

 そういった風に、『ボアード・トゥ・デス』は非常に親しみやすい作品です。ネタは、先ほども述べたようにツッコミ不在で少々シュールなものではあります。でも、空気感がつかめれば、結構笑えてきます。傑作とかそういう類の作品ではないのですが、ほのぼのとした独特の雰囲気があるので、自分はなかなか好きな作品でした。 

 

 ちなみに、『ボアード・トゥ・デス』には映画版の話が数年前からあるのですが、まだ詳細な話は聞きません。映画版が作られるのであれば、これもまた楽しみですね。

 

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