海外ドラマパンチ

海外ドラマ最新情報・紹介・感想

英国ドラマ『The Office』感想~抱腹絶倒、なのに切ない~

f:id:presbr:20201130131526j:plain

The people you work with are people you were just thrown together with. I mean, you don't know them, it wasn't your choice. And yet you spend more time with them than you do your friends or your family.

- Tim Canterbury in The Office

 

↓ネタバレなし紹介はこちらの記事 

psbr.hatenablog.com

 

ドラマ『The Office』基本データ

・放送局:BBC

・放送期間:2001~2003年

・話数:14

・あらすじ:

 デヴィッド・ブレントは、スラウにある製紙会社のマネージャーだった。BBCは、この会社に密着取材をする。

※英国ドラマ『The Office/ジ・オフィス』は、AmazonプライムビデオとHuluで配信中。

 

 

 

ドラマ『The Office』とは

 Officeとは、WordとかExcelとかがあって、シンプルなのに凄く有能で便利なもの……のことを話したいわけではなくて、今回はドラマの話。

 

 『The Office』は、2001年にイギリスBBCで放送が始まった一話30分のコメディドラマです。イギリスのドラマであるにも関わらず、2004年にはゴールデングローブ賞作品賞と主演男優賞を受賞しています。英国アカデミー賞では、3年連続で作品賞と演技賞を受賞しています。

 

 『The Office』の脚本・監督兼主演は、リッキー・ジャーヴェイスです。彼は、その後も『エキストラ』『デレク』『アフターライフ』などのコメディドラマで高い評価を受けています。一方で、これまでに5度ゴールデングローブ賞の司会者を務めており、歯に物着せぬ毒舌トークが話題、というかいつも物議を醸しています。それなら、もうリッキーに司会をやらせなければ良いのですが、たぶんまたやるのでしょう(笑)

 

 『The Office』は、2005年からアメリカNBCで、スティーブ・カレル主演によりリメイクされています。こちらも非常に人気があり、全9シーズンが製作されました。この前まで日本ではUS版『The Office』を見ることが出来なかったのですが、つい先日からHuluとNetflixで配信が始まっています。

 

 『The Office』の邦題は、イギリス版は『ジ・オフィス』で、アメリカ版はHuluでは『ザ・オフィス』、Netflixでは『ジ・オフィス』となっています。

 

感想(ネタバレあり)

 物語は、ほぼすべてがスラウの製紙会社のオフィスが舞台。あれだけ、ふざけまくっててよく仕事が出来るなと思いますが、それがデヴィッド・ブレントの方針なのです。それでは、登場人物ごとに、思ったことを書いてみます。

 

f:id:presbr:20210815181740j:plain

↑ 後ろ側で話しているのがデヴィッド、その右側がギャレス、手前左側がティム、手前右側がドーン。 

 

 まず、ギャレス・キーナン。チームリーダーだったかな。軍隊仕込みの規律に厳しい面もあるけど、どちらかというよ従軍経験を誇りに思いすぎているだけかも。いつもティムとドーンからイタズラを仕掛けられ、毎回騙される美味しいキャラ。

 

 ギャレスの隣にいるのがティム・カンタベリー。イタズラの天才です。ホッチキスをゼリーの中に入れたり、受話器を電話機にくっつけたり。くだらないんだけど、好きだわぁ。演じているマーティン・フリーマンは、『SHERLOCK』や『FARGO』で大活躍中なのですが、コメディも良いですね。コメディ出身の俳優は、演技の幅が広くて名優が多いんです。マーティン・フリーマンも、そんな俳優の代表格なのでしょう。

 

 受付にいるのがドーン・ティンズリー。彼氏がいるけど、その彼はドーンを束縛する感じの人なので、あまり好きじゃない。早く別れちゃえば良いのにとずっと思ってました。ドーンは、デヴィッド・ブレントからも、常にセクハラを受け続けています。よく、そのポジションにずっといられるなと思います。

 

 ドーンといえば、シーズン2での扱いが面白かった。シーズン1でティムはドーンに振られたので、シーズン2からティムはレイチェルと付き合い始めます。ドーンは、ティムとレイチェルがいちゃいちゃしているのを、羨ましそうに見ているんですよね。このときのドーンの表情を、カメラマンがいちいち捉えているんです。仮にもドキュメンタリー番組という体裁なのに、カメラワークが意地悪すぎてツボでした。

 

 そして、主人公のデヴィッド・ブレント。業績よりも社員に好かれることを優先する男。人を笑わせることが何よりも重要だとし、自分はその能力に長けていると思っています。しかし、実際には彼のネタはスベりまくり。毎回、その場面に一番不適切なジョークを言う能力には、ある意味感心してしまうぐらいです。

 

 でも、このスベり続けるのを延々と見ていくうちに、デヴィッド・ブレントのことが、哀れに見えてきてしまいます。彼には、会社しか居場所がなく、シーズン2以降では会社での居場所もなくなりそうになってきます。当然の報いとも言えるのですが、それでも彼の人生が切なく見えてきます。

 

 シーズン2最終話は、ブレントの切なさが染みわたり、ティムがまたしてもドーンに振られるという、意外にもかなりダークな終わりを迎えます。ただ、ある意味、これは英国ドラマの通常運転とも言えそうです。英国ドラマは、ハッピーエンドよりも、バッドエンドの方が圧倒的に多いですから。

 

 それから3年後を舞台とする(実際の放送は1年後)クリスマス・スペシャルは、そこから考える信じられないほどハッピーな結末を迎えます。このエンディングは、リッキー・ジャーベイスから視聴者へのクリスマス・プレゼントなのでしょう。リアルタイムで観られたイギリス人は幸せだ。

 

 ちなみに、デヴィッド・ブレントはその後も音楽活動をしているようです。2013年に発表したのが、この「Equally Street」という曲。ブレントは、人種差別主義者ではないし、ホモフォビア(同性愛者を嫌悪する人)でもないので、こういう曲が作れてしまうんですねぇ~。もちろん皮肉です(笑)

www.youtube.com

 

psbr.hatenablog.com

psbr.hatenablog.com