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海外ドラマ『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』は何が面白いのか?

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 2021年10月にDisney+(ディズニープラス)で待望の日本初上陸を果たしたドラマ版『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』。エミー賞にもノミネートされるなど、アメリカでは高い評価を受けている本作について、ネタバレなしで紹介します。

 

 

ドラマ『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』基本データ

・原題:What We Do in the Shadows

・放送局:FX

・放送年:2019年~

・シーズン数:3(シーズン4の製作も決定)

・話数:各シーズン10話

・あらすじ:

 ニューヨークに暮らす3人の吸血鬼の日常をドキュメンタリー形式で描くホラーコメディ。

・予告編:

www.youtube.com

 

『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』とは?

 ドラマ『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』は、2014年の同名映画のスピンオフ的な位置づけの作品です。スピンオフとは言っても、話の繋がりなどはほとんどありません。そもそもの映画版も、2005年の短編映画が元になっているとか。2018年からはWellington Paranormalというスピンオフドラマがニュージーランドで放送されています。

 

 現時点で、日本で視聴することが出来るのは2014年の映画版と、ドラマ版のシーズン1~3です。映画版はU-NEXTで見放題配信され、ドラマ版はDisney+(ディズニープラス)で独占配信中です。 

 

 映画版で監督と脚本を手掛けたのは、映画『ジョジョ・ラビット』や『マイティ・ソー バトルロイヤル』のタイカ・ワイティティ。このドラマ版でも、シーズン1の第1話と最終話の監督をしています。映画版でワイティティとともに監督・脚本を担当したジェマイン・クレメントも、シーズン1で5話分の監督を務めています。

 

 2018年に始まったドラマ『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』は批評家から高い評価を受け、2021年のエミー賞では作品賞(コメディ部門)を含む8ノミネートを獲得。すでにシーズン4の製作も発表され、視聴者からも高い人気を得ています。

 

 ドラマ『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』は、ディズニープラスで独占配信中。月額料金は990円(税込)、年間プランなら9,900円(税込)です。

Disney+ (ディズニープラス)

 

登場人物

ナンドール

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すごーく長く生きてる吸血鬼。家の主。元は騎士だったとか何とか。

 

ナジャ&ラズロ

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吸血鬼の夫婦。ともに多彩な性遍歴の持ち主。

 

コリン・ロビンソン

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吸気鬼(Energy Vampire)。人々の気力を奪っている。昼も動くことができるため、会社勤務をしている。

 

ギレルモ

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ナンドールに仕える人間。吸血鬼に憧れているが、吸血鬼にしてもらえない。

 

『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』は何が面白いのか?

 アメリカで高い評価を受けていて気になっていた『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』がDisney+で観られるようになったので、シーズン1の第4話まで観てみました。

 

 結構クセの強いコメディをやっています。もしかしたら誰もが笑えるという感じではないかもしれません。ですが、多くのアメリカ人とイギリス人、あるいは海外ドラマに詳しい日本の人でも、ドラマ版『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』を観ていたら共通して思い浮かべるだろう関連作品があります。

 

 それは『ジ・オフィス』です。2001年からイギリスで放送されたこのドラマは大ヒットし、アメリカでリメイクされたときにも高い人気を獲得した伝説的コメディドラマです。

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 『ジ・オフィス』が画期的だったのは、ドキュメンタリー形式のコメディにしたことでした。『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』も全く同じ形式を取っています。一体どんなドキュメンタリー番組なのかは知りませんが、テレビ番組のクルーが吸血鬼たちの日常に密着して撮影しているという設定になっています。この形式は、モキュメンタリーと呼ばれています。

 

 撮影陣が画面に登場することはありませんが、吸血鬼たちのインタビューが時折挿入されています。台詞の中でも、何度かドキュメンタリー番組の撮影のことを言っている箇所もあります。この形式ゆえに、登場人物はたまにカメラ目線になったりします。

 

 モキュメンタリーにすると、本当に日常の生活を撮っているようなリアリティがあります。『ジ・オフィス』の場合は、舞台が普通の会社のオフィスだったので、なおさらです。

 

 あくまでもドラマで起こる事象も日常で起こり得る範囲内なので、『ジ・オフィス』には突拍子もないネタはありません。でも、というよりだからこそ、ありきたりな日常の中でのネタは際立って見えるので、普通のコメディより面白かったりします。

 

 ただし、『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』の場合は、そもそも登場人物が普通の人たちではありません。あなたの隣人がドラキュラ伯爵ならば、確かに吸血鬼は日常的な存在ですが、多くの人にとってはそうではありません。であるにも関わらず、モキュメンタリー形式で日常が描かれるので、彼らが実際に私たちの世界に実在しているような奇妙な感覚になってしまいます。

 

 

吸血鬼と吸気鬼

 このドラマに出てくる吸血鬼は、典型的な吸血鬼の特徴をすべて持っています。日光は禁止、十字架は禁止、棺桶の中で眠る、噛まれた人も吸血鬼になるなどなど。ヴァンパイア映画にありがちな設定がてんこ盛りです。

 

 こんなに制限があっては、弱々しいヴァンパイアになってしまいそうです。それでも、コウモリになる能力を持っていて、殺人能力も十分に高いので、危険な存在であることに変わりはなさそうです。

 

 30分コメディにしては、ほぼ毎回コウモリへの変身シーンがあったり、空中浮遊をしたりしているので、なかなか手が掛かっています。制作しているのは、『FARGO/ファーゴ』や『アトランタ』などでエミー賞常連のケーブル局FX。コメディドラマにも抜かりがありません。

 

 独特な生き方をしている3人の吸血鬼と1人の人間ですが、むしろ一番面白いのは吸気鬼のコリン・ロビンソン。人々の気力を奪う彼の技は、ずばり無駄話。どうでも良い話を延々とすることで、相手を退屈させて眠らせてしまうほどです。ときには、ガチャガチャと物音を立てて、人間のやる気を削ぎます。吸気鬼の技は吸血鬼にも効力があるので、正直、同居している吸血鬼の皆さんでさえ、コリンと話をしたくありません。

 

 吸血鬼は身近な存在ではないと思いますが、吸気鬼は身近にもいるはずです。眠りたくなるほど、つまらない話をずっとする人がいたら、疑ってみても良いでしょう。彼らは、人間たちからエネルギーを奪って生きているのかもしれません。

 

 ドラマ『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』は、笑いどころが独特で、形式も独特なので、心から笑えるようになるには、ちょっとした慣れが必要かもしれません。それでも、何話か観ていくうちに、このドラマの面白さにハマってしまうことでしょう。

 

 ドラマ『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』は、ディズニープラスで独占配信中。月額料金は990円(税込)、年間プランなら9,900円(税込)です。

Disney+ (ディズニープラス)

 

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