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アメリカのテレビ局まとめ②ケーブル局

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 今のアメリカは、テレビドラマの黄金時代と言われています。ピークTVとも言われたり。それを牽引しているのが、数々のケーブル局です。今回は、アメリカのケーブルテレビ局9つをまとめて紹介していきます。

 

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ケーブル局概要

 かつてのドラマといえば地上波ネットワークのものがほとんどでした。しかし、21世紀に入った頃から、表現規制の緩いケーブル局がドラマ製作を始めたことで、状況は逆転します。

 

 その先駆者とされるHBOは、1990年代後半に『Oz/オズ』『セックス・アンド・ザ・シティ』『ザ・ソプラノズ』など、大胆な描写も含めて、これまでになかったタイプのドラマを作っていきます。2008年には、AMCで『ブレイキング・バッド』の放送が始まり、巧みな脚本とこだわり抜かれた映像・音楽センスが高く評価されます。

 

 2011年にはHBOで『ゲーム・オブ・スローンズ』が始まり、映画を超えるスケールのドラマも作られるようになりました。ここから、一話あたりの予算がどんどん増え、映画俳優や監督が続々とドラマ界に参入し始めています。1シーズンあたりの話数は、8~12話のものが多く、地上波の半分程度です。

 

 日本では、ケーブルテレビを契約している人は多くないのですが、アメリカではほとんどの家庭が契約をしています。アメリカは広いため、地デジ放送の電波が届かないところが多いからだそう。前回、地上波テレビは誰でも見られると書きましたが、実際にはケーブルテレビを契約して見ている人がほとんどです。

 

 AMCやUSA Networkは、ベーシックチャンネルと呼ばれ、ケーブルテレビを契約するときに適当なプランを選べば見ることができます。一方、HBOやShowtimeはプレミアムチャンネルまたはペイTVと呼ばれる有料チャンネルです。プレミアムチャンネルには、CMがありません。

 

 一般に、地上波→ベーシックチャンネル→プレミアムチャンネルの順に表現規制が緩くなっていきます。例えば、ベーシックチャンネルでは過激なバイオレンス描写が可能で、プレミアムチャンネルだとヌードも可能になります。

 

 この記事では、ディズニー・チャンネルとニコロデオンといった子供向けチャンネルも併せて紹介します。この2つは、プレミアムチャンネルに含まれます。この2局では、ティーンエイジャー向けのシットコムが製作されています。

 

 

ベーシックチャンネル

AMC

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 21世紀に入ってから、ケーブル局ドラマのクオリティを引き上げるのに大きな役割を果たしたAMC。史上最高のテレビドラマとして名高い『ブレイキング・バッド』を製作した放送局です。他にも『マッドメン』や『ウォーキング・デッド』など、人気・評価ともに高い作品を多く生み出しています。

関連記事:AMCは名作海外ドラマの宝庫。『ブレイキング・バッド』『ウォーキング・デッド』のAMCを探る。 - 海外ドラマパンチ

 

代表作:『ベター・コール・ソウル』『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』『プリ―チャー』『ナイト・マネジャー』(BBC Oneと共同)

 

USA Network

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 USA Networkのドラマはシンプルに面白い。ケーブル局のドラマではあっても、クセはそれほど強くなく、普段はあまり海外ドラマを見ないという人でも、親しみやすいと思います。昨年には、ドラマの製作本数を減らすという発表があったので、今後は心配です。

 

代表作:『SUITS/スーツ』『ホワイトカラー』『バーン・ノーティス』『名探偵モンク』『コバート・アフェア』『MR. ROBOT/ミスター・ロボット』

 

FX

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 HBOと並び、骨太ドラマを多く製作しているFX。少し前は『サンズ・オブ・アナーキー』や『ザ・シールド』など、ごついドラマが多かった印象がありました。近年は、『POSE/ポーズ』や『アトランタ』なで、時代の流れに合った作品も多く製作しています。

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代表作:『FARGO/ファーゴ』『アメリカン・ホラー・ストーリー』『ジ・アメリカンズ』『JUSTIFIED』『フィラデルフィアは今日も晴れ』

 

Syfy

 

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 局の名前から想像がつく通り、SFドラマをメインに製作するSyfy。SFというジャンルの場合、ドラマは映画と比べると粗が目立ちやすいのですが、ケーブル局のSyfyに関してはそんなことはありません。それぞれの作品が独自の世界観を持っているのが特徴です。

 

代表作:『エクスパンス(S1~3)』『クリプトン』『マジシャンズ』『スターゲイト SG-1(S6~10)』『シャークネード(テレビ映画)』

 

プレミアムチャンネル

HBO

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 他のケーブル局に先駆けて、従来のテレビドラマの枠に捉われない作品を作り始め、今なおハイクオリティのドラマを生み出し続けるHBO。世界的メガヒットを記録した『ゲーム・オブ・スローンズ』は、もはや毎エピソードが映画を超えるスケールです。スローガン「It's not TV. It's HBO.」の言葉に偽りはありません。HBO傘下の放送局Cinemaxでは、さらに大人向けのハードな作品が放送されています。

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代表作:『OZ/オズ』『ウエストワールド』『セックス・アンド・ザ・シティ』『ザ・ソプラノズ』『THE WIRE/ザ・ワイヤー』『シリコンバレー』

Cinemax:『ストライク・バック』『バンシー』『ザ・ニック』

 

Starz

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 私自身は、正直この局のことはあまり知りません。日本では、AmazonプライムビデオまたはApple TVの「STARZPLAY」チャンネルで、最新の作品も観ることが出来ます。

 

代表作:『スパルタカス』『アウトランダー』『POWER/パワー』『アメリカン・ゴッズ』『死霊のはらわた リターンズ』

 

Showtime

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 『デクスター』や『ホームランド』といったサスペンスから、『シェイムレス』などのコメディまで幅広いShowtime。日本では、先日U-NEXTとShowtimeが契約を結んだため、今後のShowtime作品はU-NEXTで見られる可能性が高そうです。

 

代表作:『ビリオンズ』『アフェア』『カリフォルニケーション』『パトリック・メルローズ』『スターゲイト SG-1(S1~5) 』リブート版『ツイン・ピークス』

 

ディズニー・チャンネル

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 ディズニーが展開する子供向けチャンネル。マイリー・サイラスやセレーナ・ゴメス、サブリナ・カーペンターなど、ディズニー・チャンネル出身の有名人も多く活躍しています。ディズニー・チャンネルのドラマは、ティーンエイジャー向けのものがほとんどです。

 

代表作:『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』『ウェイバリー通りのウィザードたち』『オースティン&アリー』『ガール・ミーツ・ワールド』

 

ニコロデオン

 

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 ディズニー・チャンネルと並んで人気の子供向けチャンネル。日本では、NHKでニコロデオンのドラマをやっているので、知名度の高いものもあります。歌手のアリアナ・グランデは、ニコロデオンの『ビクトリアス』および『サム&キャット』でブレイクしています。

 

代表作:『iCarly』『超能力ファミリー サンダーマン』『ゲームシェイカーズ』

 

 

ケーブル局まとめ

 現在までのテレビドラマ黄金期を牽引しているのはケーブルテレビ局です。HBOを筆頭に、Showtime, FX, AMCなどは質の高いドラマをコンスタントに製作しています。もはや、従来のテレビドラマとはレベルが全く違うところに来ている感もあり、ドラマというよりは尺の長い映画と言った方が良いような作品も現れています。

 

 ここでは紹介しきれませんでしたが、他にも多くのケーブル局があるので、名前だけ挙げておきます。

ベーシックチャンネル:Freeform, TNT, CNN, BBC America, Discovery Channel, History

プレミアムチャンネル:Epix

 

 と、ここまでケーブル局がすこぶる好調であるかのように書いてきましたが、実は近年は雲行きが怪しくなっています。確かに、ドラマの質はこれまでにないほど上がってきているのですが、ケーブルテレビの契約を切る(コードカット)人が後を絶たないのです。

 

 これは、Netflixなどのストリーミングサービスの台頭によるものです。ストリーミングの方が料金が安く、オンデマンドなので見たいときに見られるので、便利なのです。その影響で、多くのケーブル局は独自のストリーミングサービスを始めています。そのあたりの詳しい話は次回。

 

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