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現役理系大学生が選ぶ!理系におすすめ海外ドラマ10選

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Yeah, science!

- Jesse Pinkman, Breaking Bad

 

 海外ドラマが好きでこのブログをやっているのですが、それに負けないぐらい科学も好きです。今は現役の理系大学生であり、もう少し具体的には物理学を専攻しています。自分自身がコアな理系人間であり、周囲にもコアな理系人間ばかりがいる日常を送っています。

 

 映画やドラマにも、科学者やエンジニアなど理系の人間はたくさん出てきます。科学を扱ったSF作品もたくさん作られています。しかし、そこで描かれる科学描写・理系の人々の描写は、あまりにステレオタイプでテキトーなものが多い!

 

 そこで、今回は理系の人間が理系的観点で本当におすすめしたい海外ドラマ10本をランキング形式で紹介していきます。

 

 

 

第10位『ナンバーズ』

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 大学の若手数学教授がFBIに協力して、数学を駆使して殺人事件を解決していく。数学理論の名前がやたら出てくるので、雰囲気はそれっぽいのですが、実際にどう使っているのかはよく分かりません。何となく実際に事件解決に使えそうな理論を言っているので、気になる人はぜひ自分で調べてみましょう。

配信:Amazonプライムビデオ, Hulu

 

第9位『スタートアップ』

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 仮想通貨で成功を目指すエンジニアと投資家とギャングを描く。スタートアップを扱った作品としてはリアリティに欠けるものの、暗号通貨ビジネスをテーマにしているのは新しい。エンジニアの活躍をしっかり描いているのは、嬉しいですね。

配信:Amazonプライムビデオ, Netflix

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第8位『ブレイキング・バッド』

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 余命僅かの高校の化学教師が、高純度の麻薬作りを始める話。史上最高のドラマと称されるほどの名作ドラマ。主人公は元研究者だったのですが、現在では安月給の教師になっています。世知辛い状況ですが、そういうこともあります。ときには、科学知識を使って敵を倒したり!本当は、化学知識をたっぷり披露して高純度の麻薬の作り方をもっと徹底的にやってほしい……って、実際に放送したら逮捕されてしまうか!

配信:Netflix

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第7位『ウエストワールド』

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 アンドロイドが働く近未来のテーマパークを舞台にしたSFミステリー。科学的正確さの話は一旦置いておいて、理系の人にはこのドラマを科学哲学の物語として観てほしいのです。AIの知能が人間に追いつくとされるシンギュラリティ後の世界で、機械は自由意志を持ち得るのか?というテーマを軸に進む哲学的なストーリーは、現代科学の最先端にも通じる興味深いものです。

配信:U-Next

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第6位『ビッグバン・セオリー』

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 アメリカで大ヒットを記録したシットコム。カリフォルニア工科大学で研究をしている3人の物理学者と1人のエンジニアが主人公です。メインの話は彼らの不器用すぎる恋模様とオタク趣味の話なので、理系人間の本質を描けてはいないと感じることもあります。それでも、科学用語をこれでもかと詰め込んだコメディであり、理系あるあるネタがたくさん見られるのでおすすめです。

配信:Amazonプライムビデオ, Hulu, Netflix, U-Next

 

第5位『チェルノブイリ』

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 チェルノブイリ原発事故をリアルに描き、絶賛された全5話のリミテッドシリーズ。原子力という強大な力を発見した人類は、なぜ科学に誠実でなければならないのか?事故が起きた後に科学者が為すべきことは何なのか?現代社会と科学の関連を考える上でも、一度は観てほしい傑作ドラマです。

配信:U-Next

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第4位『MARS マーズ 火星移住計画』

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 ナショナルジオグラフィックが製作したSFドラマ。タイトルの通り、火星移住計画の話なのですが、実際に現在の宇宙開発に携わっている人々のインタビューが差し挟まれているのが斬新。つまり「火星移住計画では、こんな困難が生じるだろう」と専門家が考える内容をドラマに取り入れながら、同時に解説もしているのです。科学的正確さに関しては、他のドラマを圧倒しています。

配信:Amazonプライムビデオ(有料)

 

第3位『MR. ROBOT/ミスター・ロボット』

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 天才ハッカーの青年を主人公とするテクノスリラー。映画やドラマに出てくるハッカーやプログラマーは、ほとんどがステレオタイプに基づく雑なイメージに基づいて描写されます。『ミスター・ロボット』に関しては、そんなことはありません。例えば、本当に強固なネットワークに侵入するには、ネットワーク自体にひたすらアタックするのは非効率的であり、関係者の情報を探るなどソーシャルハッキングの方が有効なことも多かったり。ハッキングの様子をリアルに、それでいてスリリングに描き出しています。

配信:Amazonプライムビデオ

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第2位『シリコンバレー』

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 ITの聖地シリコンバレーで得意の圧縮技術を用いてスタートアップを成功させようとする青年たちを描くコメディ。スタートアップ界隈をリアルに描いているとして、ビル・ゲイツからも絶賛されています。専門用語がたくさん出てくるので(それが分からなくても十分面白いのですが)IT技術に詳しい人ならば確実に楽しめます。理系人間の本質も描いており、細かいネタに気づけるとさらに面白くなってきます。

配信:U-Next

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第1位『エクスパンス~巨獣めざめる~』

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 近未来の太陽系を舞台にしたSFドラマ。理系の人は基本的にSFが好きだと思いますが、科学的に間違った描写があると、どうしても気になってしまうことがあります。その点『エクスパンス』では、その心配はいりません。SFでありながらも、細かいところまで科学的正確さが徹底されています。他の作品ではあまり見られない描写に一瞬あれ?と思うこともありますが、よく考えてみると正しいなんてことも何度も。理系の人ならば2倍楽しめること間違いなし。

配信:Amazonプライムビデオ

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まとめ—科学への誠実さ—

 科学を疎かにした描写は、ときに有害ですらあると思うことがあります。もちろんフィクションなので、好きなようにやっても良いとは思います。しかし、ハッカーが何でも片手間で出来てしまう存在として描いたり、研究者を変人のように描きすぎるのは看過できないところがあります。

 

 それは、理系の専門的なことなんか理解できなくて良いやという思いに繋がってしまうのです。科学は科学者だけのものという考えは、高度な科学技術が身近に浸透した現代社会においては、あまりにも時代遅れだと言わなければいけません。

 

 個人的に、創作物に関しては、次の2点ぐらいの科学に対する誠実さを持ってくれると嬉しいのです。

 

・現実に存在するものについては正しい説明をする。

・科学者をステレオタイプな変人として描かない。

 

 1つ目は、現実に対する誤った理解を防ぐためですね。例えば「ニュートリノは機械を損傷させる物体である」(映画『エイリアン:コヴェナント』)というのは誤った説明であり、科学への理解を妨げます。ニュートリノは、機械のみならず物質に何の影響も与えません。今も、1秒あたり約100兆個のニュートリノがあなたの体を貫通しています。

 

 一方で「プロト分子は物理法則を超越する」(ドラマ『エクスパンス』)は良いのです。なぜなら、プロト分子というものは現実に存在しないからです。論理的に説明すると、仮定が偽の命題はすべて真です。プロト分子という存在が偽である以上、それに関する記述はすべて真になります。

 

 ちなみに、さっき『エクスパンス』は科学的に正確なドラマだと言っておきながら、物理法則を超越したプロト分子というものが出てきます。このドラマのポイントは、物理法則に従わないのがプロト分子だけなのです。それ以外のものは、すべて通常の物理に従います。この設定は、SFとして面白いものです。

 

 SFであれば、現実には存在しないものを描きたいことがあると思うのですが、そのときは現実に存在しないものを使おうと言うことです。要は、言葉の問題だけなので、難しいことではありません。

 

 2つ目は、先ほども書いた通り。科学は変人や天才だけではなく、現代を生きる人間誰しもにとって必要なものです。科学は特権的なものでは何もなく、誰もが知ろうと思えばいつでも知ることができるものであるべきです。

 

 おすすめ海外ドラマ10選を忘れてしまうほど、まとめを長めに書きましたが、創作物における科学への誠実さを気にかける人があまりいないので少し丁寧に書いてみました。とりあえず、今回おすすめした作品を観てもらえたら、とても嬉しいです。

 

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