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Netflixドラマ『オザークへようこそ』シーズン4パート1感想:家族のために

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I am trying to keep this family a family.

- Wendy Byrde, Ozark season 4 episode 6

 

 Netflixオリジナルドラマ『オザークへようこそ』ファイナルシーズンとなるシーズン4は2部構成。まずは前半のパート1(全7話)が配信されました。資金洗浄に手を染める一家は足を洗うことはできるのか?オザークの覇権を握るのは誰なのか?はたまた誰が生き残るのか? シーズン4パート1の感想をネタバレありでまとめました。

※追記:シーズン4パート2(後半)の配信日が4月29日に決定。

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基本データ

  • 原題:Ozark
  • 製作:Netflix
  • 配信日:2022年1月21日
  • 話数:7
  • キャスト:ジェイソン・ベイトマン、ローラ・リニー、ジュリア・ガーナー
  • 予告編:

    www.youtube.com

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感想(ネタバレあり)

 オザーク周辺とナバロ・カルテルをめぐる勢力図はめまぐるしく変化しています。前シーズンで犠牲となったのは、カルテルの弁護士だったヘレンとウェンディの弟のベン。シーズン4の前半でも、主要人物のうち少なくとも1人が死にます。と、配信直後に公式インスタグラムも言っていました。緊迫感を煽ってきます。

 

 
 
 
 
 
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↑ マーティ、ウェンディ、ルース、ジョナ、シャーロット、ワイアット、ダーリーン、マヤ・ミラー、オマール・ナバロ、ハビ、フランク・ジュニアが順に映し出され、最後には ONE WILL GO.(1人が去る)との文字が出てくる。

 

 その他に重要なキャラは3人。ヘレンを実質的に引き継ぐような形で、バード夫妻の弁護士になったのはジム。主に、ウェンディの政治活動をサポートしていきます。カルテルの方では、ボスのオマール・ナバロの甥のハビが力を伸ばしています。さらに、オザーク湖には新たに私立探偵のメル・サッテムが到着。行方不明になっているヘレンから離婚調停書類にサインが欲しいだけだと言いながら、どんどんバード夫妻の裏ビジネスに近づいていきます。

 

無理難題

 ヘレンの返り血をもろに受けたバード夫妻は、またしてもオマール・ナバロから無理難題を与えられます。それは「俺を無罪放免にしろ」というもの。現在、オマールは巨大麻薬カルテルのボスであり、国際指名手配を受けているため、アメリカに入国しようものなら即逮捕です。それをなくせと言うのです。もう麻薬ビジネスから引退するから、自由にメキシコとアメリカを行き来したいそうです。

 

"I'm sorry. That's impossible."「悪いけど不可能よ」 by ウェンディ・バード

 

 一方、オザーク湖では、ダーリーンとワイアットのカップルにルースも合流し、独自に麻薬販売を始めています。ここでも資金洗浄(マネーロンダリング)の問題が生じています。ルースが洗浄の基本的な方法は知っているのですが、専用のソフトがありません。たぶんマーティが作った便利なソフトウェアがあるのでしょう。

 

 そこに救世主が表れます。叔父のベンがウェンディに見捨てられた事実を知ったジョナ・バードは、母親に反抗するためにルースと手を組むことにします。ジョナは、独自に改良した資金洗浄ソフトウェアを持っていました。最初はルースにソフトを渡すだけのつもりだったのですが、結局は自分で資金洗浄をすることにしました。

 

 そのことを知ったマーティは、ちょっと感心しちゃってるわけです。ジョナは、父親の背中を見て資金洗浄を始め、今では一人で立派に仕事ができるようになったわけですから、さぞ誇らしいでしょう。自慢の息子ですよ。

 

"Jesus, laundry at fourteen."「14歳で洗浄するとは」by マーティ

 

 ウェンディは、そんなことは全く思っていません。激しく反対します。そりゃそうです。だいたいの親は、たとえ自分が犯罪行為を行っているとしても、自分の子供にだけはやらせたくないと思っているはずですから。マーティが異常なんです。

 

急がば回れ

 ウェンディは、中西部での影響力をさらに強めるために、地方の有力政治家たちに取り入ろうとします。そのためには、やはり金が必要です。今回必要なのは1億5000万ドル。これは桁違いじゃないですか!政治家という生き物は、飼いならすのにこんなにお金がかかるんですね。

 

 資金元としてウェンディが目を付けたのが、オピオイド系医薬品でスキャンダルを起こした製薬会社でした。バード夫妻の慈善団体でリハビリ施設を建てるので、そこに支援してほしいと提案します。さらに、医薬品の原料となるヘロインを格安で手に入れられるオファーも添えて。製薬会社の方は、本当はカルテルなどとは関わりたくないのですが、オピオイド危機のせいで業績がかなり厳しいのか、やむなくこの提案を受け入れます。

 

 オマール・ナバロ引退計画も同時進行で進められ、オマールはFBIのマヤ・ミラー捜査官との対面も果たします。対面したときには良い印象はなかったものの、その後もバード夫妻の尽力で着々と話は進んでいます。オマールをタダで無罪放免にするわけにはいかないので、マヤは見返りを求めてます。そこで、オマールはときどき麻薬や武器の輸送トラックをたれこんでいました。

 

 すると、今度はハビが人々を疑い出し、製薬会社との約束は無効になってしまいます。製薬会社にヘロインが届けられなければバード夫妻も資金が得られないので、なんとかヘロインの供給元を探します。そこで、マーティはルースに話をもちかけました。この話が成立し、とりあえず供給の目途が立ったものの、その前にダーリーンがフランク・ジュニアにヘロインを売ってしまいました。ルースは、フランク・ジュニアとその仲間に働きかけ、なんとかヘロインを回収。マーティも無事に製薬会社に届けることができました。

 

バード夫妻の計画と困難

①中西部の政治家を取り込みたい→1億5000万ドル必要

②製薬会社が寄付してくれる→ヘロインを供給しなければならない

③カルテルがヘロインを供給→やっぱり無理

④ルースがヘロイン仕入れてくれる→すでにダーリーンが売ってしまった

 

 この計画だけを取り出してみても、バード夫妻、カルテル、ルース、ダーリーンらの利害が複合的に関わっています。それもこれもバード夫妻が手広くビジネスをやっているせいです。とはいえ、逆に2人がこれほど手広くビジネスをやっているからこそ、こんなに手間のかかるやり取りが可能になっています。手持ちのカードをフルに使って勝負をしているので、とても面白い。

 

優しい人

 一連の計画の結果、怒り出すのはダーリーンです。ルースが、勝手にヘロインをバード側に売り払ってしまったのですから。それ以前から、保安官の件でダーリーンの怒りボルテージは上がっています。ダーリーンがいつもmy sheriff(私の保安官)と呼んでいた保安官は、ヘレンの家にやってきたときにハビが殺してしまいました。バード夫妻は、その後始末を手伝っています。

 

 ダーリーンは、バード家にやってきて、保安官の件をウェンディに直接問い詰めます。いつも通り激情しながら。ウェンディも黙ってはいません。怒ってくるなら、こっちは感謝でお返しです。行方不明のベンのポスターを町中に貼ってくれてありがとうと伝えます。

 

"Kind so you are. Kind."「あなたって優しい人ね。本当に優しい人」by ウェンディ

 

 ついでに、ウェンディはルースのヘロイン供給の件についても感謝を述べています。ダーリーンはこのときに初めてこの事実を知り、そのショックで心臓発作を起こしてしまいました。ウェンディは、ダーリーンが苦しんでいるのを見て楽しんだ後、救急に電話をします(第5話の終わり)。

 

 あ~~~!ウェンディ大好き!本当に最低ですよね!皮肉たっぷりに感謝を伝え、目の前で人が苦しんでいるのをじっくり見ている様は、完全に堂に入った悪人です。クソ野郎ですね。最高です。

 

 ウェンディの悪行は、それに留まりません。今度は、息子のジョナを逮捕させようとします。教訓を与えるために逮捕させるんだと言っていましたが、それはどう考えたって狂った考え方です!でも、そういう常識を打ち破るクリエイティブな発想、嫌いじゃない。

 

オマール引退

 オマール引退計画は順調に進み、ついにFBIの上司と直接対面する日がやってきました。本来ならば、ここでオマールはFBIに引き渡され、FBIはオマールからカルテルの様々な情報を得てハビたちを逮捕する予定でした。

 

 しかし、FBIは裏切ります。やっぱりオマールは5年間そのままボスをやってもらって、情報を流してほしいというのです。すでにボスの座をハビに引き渡していたオマールにとって、これは良くないわけです。それでも、ウェンディが仲裁に入って、期間を1年にすることで同意を得られました。

 

 しかし、またしても裏切りです。FBIがカルテルを一網打尽にするつもりがないことを知ったマヤ・ミラー捜査官は、勝手にオマールを逮捕します。

 

 この知らせを受けたハビは、バード夫妻がFBIにタレこんでオマールを逮捕させたのだと思い、マーティに銃を突きつけます。FBIとしても、こんな逮捕の仕方では組織から十分な現金を押収できないので面白くない。ウェンディは、話巧みにオマールとの面会を取り付け、バード夫妻は無実であることをハビに納得させます。そして、オマールの計画と同じものをFBIとハビの間で成立させたのでした。

 

 これで、FBIは現金を押収できますし、カルテルもFBIに捕まる心配をしないで済みます。バード夫妻の仕事もFBIに引き継がれるとのことで、無事に足を洗うことができそうです。

 

 ドラマはこの後に衝撃の展開を迎えます。ハビは、始めからダーリーンのことを好ましく思っていませんでした。カルテル以外の麻薬の供給源なんてない方がいいですから。というわけで射殺です。おまけに新郎も射殺。公式がアップしていた動画のONE WILL GO.(1人が死ぬ)というのはミスリードで、実際には2人死んでしまいました。

 

シーズン4パート2はどうなる?

 『オザークへようこそ』ファイナルシーズンとなるシーズン4は2部構成。今回公開されたのは、その前半となるパート1の全7話です。後半のパート2も全7話の予定で、2022年4月29日に配信予定。

 

 このパート2が本当の最後になります。パート1で残った内容をいくつか確認しておきましょう。まず、ルースの件です。残り少ない家族を殺されたルースは、もう耐えられません。ルースはハビに復讐を果たすことができるのでしょうか?

 

 私立探偵のメル・サッテムの動きも気になります。彼は、バード夫妻の周辺を嗅ぎまわっており、おそらくすでに一連の真相にはたどり着いています。ですが、まだ実際の行動には出ていません。第7話の最後にはマヤ・ミラー捜査官に電話していましたが、一体何をするつもりなのでしょう?マヤは、バード夫妻の犯罪をほとんどすべて知っていますから、単なるタレこみでは大した意味がありません。

 

 そして、バード家はついに犯罪から足を洗うことができるのでしょうか? マーティは、常に「家族のため」「子供たちのため」だと言って様々な悪事に手を染めてきました。家族円満の生活を取り戻すことができるのでしょうか? ウェンディも一応その建前を共有しているものの、むしろ自分の力が増していることを楽しんでいるような節があります。

 

 娘のシャーロットは、母親を支持しており、思想も似てきています。ジョナは、もうどっぷり資金洗浄の世界に浸かっています。無事に抜け出すことはできるのでしょうか?

 

 最後に一つ気がかりなことがあります。第1話の冒頭で、バード家の4人が乗った車が盛大に事故を起こしていました。この場面は、今後どこかで必ず出てくるはずです。4人ははたして無事なのでしょうか?

 

総括

 2022年最初のビッグタイトル『オザークへようこそ』ファイナルシーズンが始まりました。前半ということで、シーズン3後半のような緊張感はまだないのですが、話の巧みさはズバ抜けています。

 

 製薬会社とヘロイン供給の話などは、様々な登場人物・組織が全部関わってくるレベルのことをやっているので、盤上の駒を総動員しているような面白さがあります。シーズン4までに築き上げてきたキャラクターは、アホのサムも含めて余すところなく使っています。

 

 主演のジェイソン・ベイトマン(マーティ役)、ローラ・リニー(ウェンディ役)、ジュリア・ガーナー(ルース役)らの演技には、今回もいずれも目を見張るものがあります。物語はどのような結末を迎えるのか!? もうパート2が待ちきれない!

 

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