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海外ドラマ『クルーエル・サマー』ネタバレあり感想&あらすじ

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 Amazonプライムビデオで配信が開始された新作海外ドラマ『クルーエル・サマー』を鑑賞しました。今回はネタバレを含めて感想を書いていきます。ただし、もし否定的なレビューを見たくないという場合は、この記事を読むことをおすすめしません。

 

 

 

海外ドラマ『クルーエル・サマー』基本データ

・原題:Cruel Summer

・放送局:Freeform

・放送期間:2021年4月20日~6月15日

・話数:10

・脚本:バート・V・ロイヤル(映画『小悪魔はなぜモテる⁈』)

・キャスト:オリヴィア・ホルト、キアラ・オーレリア

・あらすじ:

 学校の人気者だったケイトが誘拐され、その間に冴えない女子高生だったジャネットは、実質的にケイトの立場を奪っていた。ケイトが解放されると、彼女はジャネットを告発する。

・予告編:

www.youtube.com

海外ドラマ『クルーエル・サマー』はAmazonプライムビデオで独占見放題配信中。 

 

あらすじ(ネタバレあり)

 登場人物

ケイト・ウォリス:監禁事件の被害者になる学校の人気者

ジャネット・ターナー:ケイトに憧れる少女

マロリー・ヒギンズ:ジャネットの親友

ヴィンス・フラー:ジャネットの親友でゲイ

マーティン・ハリス:学校の副校長で監禁事件の犯人

 

6, 7月(1~5話)

1993年

 ジャネットは、マロリーとヴィンスとともに夏休みの間にやりたいことリストを実行しようとしていた。その一環で、マーティン・ハリスの新居でかくれんぼをすることに。ケイトは、近所に引っ越してきた新副校長のマーティンと出会う。

 

1994年

 ジャネットは、かつてのケイトの友人たちと仲良くなり、かつての恋人だったジェイミーと付き合っていた。そんな折、ケイトが救出されたとの知らせが入る。誘拐犯のマロリーは射殺された。後のインタビューで、ケイトは「自分が監禁されていたのをジャネットが目撃したにも関わらず通報しなかった」としてジャネットを告発。ジャネットの首飾りを証拠として提出する。

 

1995年

 ジャネットがケイトを訴える。かつてはジャネットの親友だったマロリーがケイトの親友になっている。

 

8月(6~8話)

1993年

 ケイトは母親が浮気していることを義理の父親の明かす。結果、母親にぶたれたケイトは自らマーティンの家に行った。ここから、監禁生活が始まる。

 

1994年

 ジャネットの母親と父親の仲が険悪になる。ジャネットが隠していた鍵がマーティンの家のものだと発覚。この頃から、マロリーがケイトの友人になる。

 

1995年

 ケイトの家の扉にあった「lier(嘘つき)」の貼り紙は、ケイトの母親がやったことだと判明。94年のときにケイトが義理の姉と(そうとは知らずに)交わしていた秘密のチャットの内容を、ジャネットが入手する。

 

真相(9,10話)

 ケイトは、8月30日~12月25日までマーティンと幸せに暮らし、恋人のような関係になっていた。しかし、ケイトが外に出たいと思うようになり、マーティンは彼女を監禁する。

 

 クリスマス・イブの夜に、ジャネットはマーティンの家に侵入していた。しかし、ケイトの姿を見てはいなかった。ケイトの告発内容は誤りだったのである。

 

 実際にケイトを目撃していたのは、マロリーだった。マロリーは、ケイトがマーティンの家で普通に暮らしているのを見て、まさか監禁されているとは思わず、そのまま誰にも言っていなかった。

 

 ケイトがセラピーで言及していた「アナベル」とは、マーティンが持っていた銃のことだった。ケイトは、この銃で彼を射殺した。

 

 一連の真相が明らかになり、ケイトとジャネットは仲直りをする。すべてが一件落着かと思いきや、実はジャネットはクリスマスの後にもマーティンの家に侵入しており、そのときにケイトを監禁している事実を知っていたことが明かされる。

 

※以下、感想・レビューになります。非常に批判的な内容なので、無理に読む必要はありません。

 

 

感想・レビュー(ネタバレあり)

 最初に否定的なレビューになると書いたので、遠慮なく書きますが、このドラマは今年観たドラマの中ではワーストだと言いたいほど非常に残念なものでした。もし、まだ途中までしか観ていないというのであれば、続きを観る必要はありません。展開が気になるのであれば、9話と10話だけ観れば大丈夫です。

 

①話が進まない!

 ドラマは、ある少女の監禁事件を巡って、3つの時代を行き来するように進んでいきます。序盤では、複数の時代をシームレスに繋ぐ演出が随所に見られ、頻繁に時代が交錯していく構成は面白かったです。

 

 93年は明るく、94年は少し暗く、95年はどす黒いというように、時代ごとに画面の色合いが明らかに異なっていたので、そのあたりは視聴者に親切ですよね。ジャネットの見た目も1年ごとに大きく変わっていて、分かりやすかったです。

 

  ただ、肝心のストーリー展開はというと、これは遅々として進みません。事件の主眼は「ジャネットがケイトの監禁の事実を知っていたか否か」にあります。

 

 事件の犯人が教師のマーティンであり、その1年後に射殺され、ケイトが救出されたことは第1話で明らかになっています。そのため、サスペンスの主体となるのは、ジャネットが事件にどの程度関わっていたのかという一点だけです。

 

 この謎に関しては、序盤で首飾りなどいくつかの証拠が示されたところで、それ以降は全く進まなくなります。その代わりに、ジャネットがどれほどケイトになりたがっていたか、ジャネットが1993年の友達と何をして遊んでいたか、ケイトは事件後にどれほどうんざりとした日々を送っていたかが語られます。(その割に、94年時にジャネットがケイトの親友と仲良くなっているまでの経緯は語られていないのは物足りない)

 

 それでも、ケイトとジャネットは主人公なので、百歩譲って2人の私生活の話は必要だったとしておきましょう。では、ジャネットの母親が出ていった話や、友人のヴィンスがゲイだったという話、95年時にジャネットが被告人側の証人を脅して握りつぶした話が必要だったのでしょうか。あまりにも、メインストーリーと関係ない寄り道が多いと言わざるを得ません。

 

②弱い真相の小出し

 もう一つの気になるのが、真相を小出しにしすぎていることです。サスペンス・ミステリーであれば、意外な真相をパッと出して驚かせるのが理想です。

 

 このドラマにも、驚きの真相が用意されています。ケイトが始めから監禁されていたのではなく、最初は恋人のように生活していたことだったり、本当の目撃者が元ジャネットの親友のマロリーだったというのは、確かに面白いんです。

 

 しかし、その見せ方があまり上手くない。被害者のケイトが嘘を吐いていることは5話あたりで明らかになり、ケイトが自発的にマーティンの家に行ったことは7話のラストで明かされ、9話でようやく詳細が語られます。

 

 詳細と言っても、マーティンとケイトが最初は幸せに暮らしていたということだけであり、その後にケイトが監禁されるという事実は知っているので、展開は見えています。

 

 そもそも、メインの謎が真犯人にまつわるものではなく、目撃者が誰だったのかというものなので、どうしてもサスペンスは弱くなってしまいます。さらに、サプライズを小出しにした結果、終盤のどんでん返しの効果が十分に発揮されていません

 

③構成が目新しいわけでもない

 『クルーエル・サマー』には、3つの時代を行き来するという構成の面白さはあります。しかし、これでさえ目新しいものではありません。先行作として『TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブ』シーズン3があるのです。

 

 TDシーズン3は、1980年、1990年、2015年の3つの時代を行き来しながら進んでいきます。この壮大な時間の中で、誘拐・殺人事件の捜査や刑事としての生き方、さらには主人公の老いなどが描かれていきます。

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 構成だけを抜き出せば『クルーエル・サマー』とTDには似ているところがあるのですが、その活かし方で差が出てしまいます。時代の流れをより上手くストーリーに取り込んでいるのがどちらかと言えば、後者であるのは間違いないでしょう。

 

まとめ

 もし『クルーエル・サマー』が全4話だったら、面白い作品として評価した可能性はあります。しかし、実際には全10話であり、特に中盤はあまりにも冗長です。

 

 しかし、アメリカでの評価を見ると、もっぱら好意的なものが多いのです。自分にとってはこれが一番のミステリーなのですが、まぁそういうこともあります。この記事の批判的なレビューを読んで頭に来た人もいるかもしれませんが、その場合は他のレビューなども読んでみると良いと思います。

 

 なお、『クルーエル・サマー』はシーズン2が製作されることが決定しています。内容・放送日等は未定です。

 

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